あきーらさん

公認会計士試験2005年度合格体験記

E判定からの奇蹟の合格。その裏にあった自信とは・・・

by あきーら
自己紹介
 まず簡単な自己紹介から始めます。私は2003年の12月に会計士試験の勉強を始め、今年1回目の受験で合格しました。
 お世話になった予備校はTACで、現在24歳の男です。受験したのは近畿財務局ですが、就職は東京でしました。合格からはとてつもなく忙しかったので、これを読まれている方の中で、上京されるなど現在の居住地から離れた場所で就職を考えておられる方は、合格発表の前から少し準備したほうがいいかもしれません。
ちょっと注意
 受験1回目で合格したと聞き「この人は毎日朝から晩まで勉強をしていたとても優秀な人間なのだろう」と思った方もおられるかもしれませんが、それは誤解です。
 後に書きますが、少なくともTACの中で行われる答練の成績は散々でした。なので、勉強についての素晴らしいアドバイスができるわけではありません。ただ、私のような成績だった者でも一発合格できるのだということを皆さんに知ってもらうことで多少なりとも勇気付けられるのではないだろうかと思いこの体験記を書かせてもらっています。
成績について(一番恥ずかしい部分です)
 前述したとおり、私の答練での成績は結構さんざんでした。もちろん7科目もあるので得意科目が無かったわけではないですが、基本的にいけてない成績でした。
まずは短答式試験について。
 短答答練はTACで10回受けましたが、1番よくて32問正解でした。もちろん判定は全てE。まず受かるわけのない成績でしたが、本番では37問正解で合格しました。

では論文式ではどうだったかというと、これがもっとひどい・・・。

 TACでは論文式の全答練が2回行われるのですが、1回目はまだ短答式試験の前だったこともありあまりあてにもならないと思いますのでここでは伏せておきます(ただたんに成績がひどすぎて言えないのだろう、という突っ込みは勘弁して下さい)。2回目の成績は総合で515点でした。全受験者の平均が578.78点でしたからこのひどさがわかっていただけるかと思います。ちなみに偏差値は44でした。科目別に見るともっとひどく、財表なんて偏差値33・・・。言うまでもないですが判定はEで、講評欄には「逆転を賭けよ!決死の努力こそ合格を引き寄せる」と書かれていました。しかし最終的には合格することができました。

そしてその理由は・・・・。
当然の疑問
 ここまで読んだ人はおそらくこう思ったのではないでしょうか。「じゃあなぜ受かった??こんな成績の奴が受かる道理はないだろう」確かにその考え方はある面で正しいと思います。しかし私はそういった考え方が全面的に正しいとは思えません。受かったからにはそれなりの理由があるはずです。
 以下、自分なりに考えた合格の理由を述べたいと思います。
最大の理由
 合格するにあたって効率的な勉強法などは様々あると思います。簿記の下書きの方法や答案構成の方法などについて、多くの方法を私も聞きました。
 ただ、これらの方法論は合格するにあたって最重要なものではないと思います。
 もちろんこれらもとても重要なことですが、最も重要なのは気持ちだと思います。「気持ち?なんだそればかばかしい」と思った方は試しにやってみてください。

 勉強を始めてから合格を手にするまで常に自分は1発で合格できると信じることが出来る方はそう多くないと思います。最初のうちは出来るでしょう、しかし答練で散々な成績をとったとき、講義が難しすぎてついていけなくなりそうになったとき、いついかなる状況でも自分に自信を持ち続けるのは並大抵のことではありません。私は自分が合格した最大の要因は、自信を持ち続けたということだと思っています。どのようにすれば自信を持ち続けられるかは人それぞれでしょうが、やはり一般的には勉強をしっかりしているということになるのかと思います。ちなみに私の場合、もともと超がつくほどの自信家だったということに尽きるでしょう。もちろん勉強をしていたということも自分の自信を支えていたのでしょうが。
気持ちがあればなんでもできるわけではありませんが、
そもそも気持ちが無ければ成し遂げられることなど何もないと私は思います。
そしえ具体的には・・・。
私の勉強法
 前述したとおり、私はとてもではありませんが優秀といえる人間ではなかったので「こういった下書き方法なら簿記のケアレスミスもなくせるし、時間も大幅に短縮できます!」とか、「答案構成の手順はこのとおりすれば文章がまとまること請け合い!」という方法論をアドバイスすることは出来ません。
 ただ、全体的な部分で常に気をつけていたことはありますので、それをお話したいと思います。私が常に気をつけていたのは、自分の性質をしっかり考えて把握するということです。(KEYS)

 これはよく言われることなので皆さんも聞いたことがあるかもしれません。しかし、私は自分ほどそれを徹底的に実行した人間はいないと思っています。それこそ受験の直前まで自分の性質を考え、それに基づいた勉強をしていたのです。私が考えた自分の性質の一例を挙げると以下の通りになります。
  • 集中力は高いが持続しない
  • 人を利用するのが得意
  • 計算は速いがケアレスミスが割りと多い
  • 朝早いのは嫌い
  • 週に一度は息抜きが必要
 他にもありますが、たくさんあるということよりむしろ重要なのは自分で考えたということだと思います。人にこうだと言われたこともありましたが、ほとんど全て自分で考え、自分で対策をとりました。

 試験は本当にプレッシャーがかかります。これを乗り切るのに必要なのは前述したとおり自分に対する自信です。そして自分に自信を持つために必要なことは、自分の力で何かを考え実行したという経験です。人に助けを請うこともあるでしょうが、最終的に自分の力になるのは、やはり自分で決断した経験だと思います。
まとめ
なにか漠然としたもので申し訳ありませんが、私が合格に絶対必要なものは自信と自信を得るために何かを成し遂げた経験だと強く信じているので、あえてこれ以上細かいことは何も書かないことにします。もう無理だと思うことがあるかもしれませんが、私のような者が合格したということが皆さんの励みになれば幸いです。