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在学中1年6ヶ月での短期合格。何かを選択する、ということは、他の何かを諦めること。たこ焼きさんは、休学という選択をして、合格可能性を高める選択をしました。
奇をてらわないベーシックな勉強法ですが、それを徹底することが大事だということがよくわかる体験記となっています。
ペンネーム:たこ焼き
受験回数:1回
年齢:23歳
予備校:CPA
こんにちは、たこ焼きです!
まずは、私が会計士を目指した理由から簡単に話します。
私が、仕事を選ぶ上で大事にしたかったのが育児との両立と、年収の高さです。
会計士なら、出産後でも職場復帰がしやすい、また非常勤でも1日5万円ほどもらえることを知り、自分が求めていたものにピッタリでした。
そういう理由から、会計士を目指そうと思い、2021年の2月にCPAに入り、2021年の12月短答に合格し、2022年8月論文に合格しました。
ちなみに、勉強を始めた当時は簿記すら触れたことがありませんでした。
また、私は怠惰な人間なので、1日10時間とかは勉強できなかったですし、塾の自習室に最後までいることも出来なかったです。
それでも、最低限の勉強で合格を勝ち取ったと自負しているので、勉強法1つでも受験生の役にたてばいいなと思い、自身の受験生活を振り返って行こうと思います。
私は上位合格を狙うというよりかは、最低限の勉強量で合格したいという気持ちが強かったので、そういう方に参考にしていただきたいです!
また、私は卒論が厳しめの学部に所属していたため、大学との両立は厳しいと思い、短答の4ヶ月前から1年間休学をしていました。
論文の時期も休学と被っていたため、ほぼ専念の状態での勉強でした。
周りにも休学している友人は多かったため、大学との両立が厳しいと感じたり、合格後に遊びたいと思っている方は、休学という選択肢もあることを知って欲しいです。
まず、1番覚えておいて欲しいことは、公認会計士試験は相対評価ということです。
短答、論文どちらの勉強していても、点数だけに囚われて落ち込んでしまうことがあります。
しかし、短答で全体6割行かなくても受かる年もありますし、論文の素点が20点でも受かる年もあります。
問題が難しいと感じて焦っても、必ず他の人も同じように難しいと感じて焦っています!
私は、管理の計算が苦手だったのですが、管理の計算が難しくなった方が差が出にくいので、ラッキーと思って解いていました!
そう思うことが、試験に打ち勝つ一歩になると思います。
なので、この試験は相対評価!ということは絶対に忘れないでください。
まず、短答の成績を載せてから、勉強法について述べていきます。
ボーダーは超えていたので、安心して論文の勉強に移ることができました。
総合得点 377/500(75.4%)
企業法 70/100
管理 62/100
監査 85/100
財務 160/200
私は、短答の10ヶ月前に勉強を始めたため、最初の5ヶ月くらいはひたすら授業を消化することに必至でした。
なので、予備校は通学でしたが、WEB講義で授業を消化していました。
1日に2~4個程度授業を消化していたため、大変だったのですが、"授業をひたすら消化する"とやるべきことが明確だったので、精神的にはキツくなく、1番楽しんで勉強できていた時期だと思います。
授業を消化する上で大事にしていたことは、アウトプットも併用して行うことです。
授業は、ほとんとがインプットの時間だと思います。
なので、その後にテキストを復習したり、問題集を自力で解いてみたりすることが大事です。
私は、授業を見た次の日、3日後、1週間後、2週間後に授業の復習をし、2週間後のときには問題集も解くようにしておきました。
また、このときに複数の授業を受けていると、スケジュール管理が難しくなるので、ipadのスケジュール帳で管理していました。
CPAでは、短答3ヶ月前になると答練が始まるのですが、私はまだ企業法の授業が終わっていなかったので、企業法の授業を消化しつつ、他の教科は答練に向けた勉強に切り替えていました。
直前答練以外の答練はリアルタイムで受けていなかったのですが、直前答練は本試験の形式がわかるため、授業が間に合っていなくてもリアルタイムで受けることをお勧めします。
理論に関しては、回転できる場所は回転させて、できない場所は理解をしてから回転に移りました。
ここで、焦らずに自分が出来ない分野を理解し、克服しようとする気持ちを持てば、残りの3ヶ月で絶対に成長できます!
短答の直前期は、ひたすら同じことの繰り返しです。
新しいことを覚えるというよりかは、今まで覚えてきたことをいかに定着させるかです。
理論に関しては、2週間に1回全教科のテキストを回転させていました。
毎日毎日同じようなことの繰り返しなので、精神的にきついです、、
1週間くらい前になったら、"今回でこのテキストを見るのは最後だ!!!"という気持ちで、最後の回転をします。
各科目の勉強法についてですが、短答と論文、計算と理論で別物なので、それぞれに分けて説明していきます!
勉強法に自信がある科目については、◯ではなく●にしておくので、特に見てほしいです!
短答の財務会計論(計算)は、1ヶ月前まで点数が伸び悩んでいました。
原因は、ケアレスミスです。
ただ、何回も答練を解くことで、自分のミスのパターンがわかってくるので、論点ごとに注意すべきポイントをメモしていました。
そのメモは日常的に見るというよりは、答練前の10分、本番のときは休憩中などに見ていました。
ケアレスミスのみのメモは、数分あれば見終わるので、見終わらないと焦ることもないのでおすすめです!
また、答練であまり点数が取れない方は、過去問を解くことをお勧めします。
私が通っていた予備校だけかもしれませんが、答練は少しクセがあります。
しかし、試験の問題は素直なものが多い気がします。
私は、答練では5~6割しか点が取れていなかったのですが、過去問では8割取れてびっくりしました。
ただ、答練より過去問の方が難しい、という人もいたので、どちらが自分に合うのかを判断する点でも、過去問を解いてみることはお勧めです。
管理会計論(計算)は完全に守りの科目です!
基礎を徹底的に固めてください。
管理会計論(計算)が難化したときには、誰も解けなくなるので、一気に平均点が下がります。
一方、管理会計論(計算)が易化したときには、平均点が上がるので、1問でも失点すると、そこそこ痛手になります。
なので、難しい問題は一切解けなくていいですが、簡単な問題は解けるようにしておくことが大事です!
あとは、捨てる勇気を持つことが大事です。
最初は、解いたら解けるのではないかと期待してしまい、なかなか問題を捨てるのは気が引けます。
しかし、短答での管理会計論は時間との戦いです。
問題を広く触れることよりも、狭く触れて必ず得点にすることが大事です。
なので、答練を通して捨てる勇気を持てるようにしましょう。
管理会計論(理論)は、安定する教科なので、絶対に味方にしてください!!!
というのも、私は、本試験で計算22点しか取れていないのですが、理論で満点取れたおかげで、管理会計論で足を引っ張らずに済みました。
また、管理会計論(理論)は過去問の焼き直しが多いです。
なので、過去問をひたすら回転していたら、ほとんどの問題は見たことある程度になることができます。
と言いつつ、年度によって本当に太刀打ちできない年もあります。
なので、まわりの人が取れる問題は絶対に取る、まわりの人が取れない問題は取らなくても焦らない、というのが大事です。
管理会計論(計算)と同じようなこと言っていますが、結局は応用より基礎を大事にすることが重要です。
短答に関しては、財務会計論(理論)と監査論と企業法は勉強方法が似ているため、まとめて説明します。
これらの教科では、テキストと問題集を併用して勉強していまし*た。
各教科とも、問題集は3回ほど回転させましたが、毎回間違えたところにチェックをつけておき、3回とも間違えた部分には付箋をつけていました。
そして、問題集はさっと確認できるため、答練前に確認していました。
理論は、テキストだけで勉強していると、理論独特の聞かれ方を忘れてしまうため、直前期であっても、さらっと問題集を見るのはおすすめです。
また、自分なりのまとめノートを作っておくのもおすすめです。
特に企業は、似たような情報が多いので、混乱してきます。
テキストにもまとめは載っていますが、自分でまとめノートを作ることで、理解が深まり、暗記しやすくなります。
まとめノートといっても、自分だけが理解できる簡易的なもので大丈夫なので試してみてください!
恥ずかしい成績なのですが、ギリギリ合格者として参考にしてください!
私は、短答はある程度余裕のある合格ができたのですが、論文はギリギリ合格になってしまいました。
今までの受験を思い返しても、マークシートは大得意で記述は大の苦手ということがありましたが、それ以上に論文はどうせ受かると生半可な気持ちで勉強していたからです。
3ヶ月前になり、そろそろ本気で勉強しないと間に合わないと気付き、ぎりぎり合格することができました。
皆さんも、短答受かったからといって安心せずに、論文まで気を緩まず頑張ってください。
財務会計論(計算)は、論文では個別論点と構造論点とに分かれます。
個別論点に関しては、短答の知識で十分です!!
12短答の子より5短答の子の方が点数高い、ということもあったので、新たな知識というよりかは、既に得た知識をいかに覚えておくかです。
大事なのは構造論点です。
基本的は連結・企業結合・事業分離から出ることが多いです。
構造論点は、論文から新たに勉強が必要になる論点があったり、配点が大きかったりするので、対策が必要です。
まずは、短答の知識を持続させつつ、新しい論点を何度も何度も解いて定着させることが大事です。
企業結合や事業分離は似た論点が多いので、切り離して理解せずに、2~3日時間をとって、じっくり理解することをお勧めします。
構造論点を武器にすると、点数がかなり安定しますし、かなり自信になります!!
ぜひ構造論点は自分の武器だと思えるほど鍛え上げてください!
素直に言ってしまうと、財務会計論(理論)はひたすら暗記です。
最初に取り組むときは、理解したほうがいいですが、理解だけで文章は書けません。
なので3ヶ月前くらいになったら、本気で暗記する意思を持ってください(暗記は辛いです、、)
暗記する際に気をつけるべきことは、全文暗記するのではなく、自分なりのキーワードを覚え、そのキーワードをつなぎ合わせて文章にできるようにすることです。
やはり、暗記の量は膨大なので、いかに効率よく暗記するようにキーワード暗記が大事になってきます。
とはいえ、キーワードだけを覚えていても、上手に文章にすることができないこともあるので、キーワード同士の繋がりも意識することが大事です。
財務会計論(理論)の点数配分も高いので、計算があまりできなくても、理論で偏差値がはねることがあります。
なので、直前期に理論をひたすら頑張れるように、直前期には計算完璧の状態に持っていけると強いです!
管理会計論(計算)は、短答で嫌な思い出がある人が多いと思いますが、論文ではその嫌な思いからも少し解放されると思います!
というのも、短答のように時間に追われることはないですし、財務会計論と合算で偏差値が出るので、足切りすることはほぼありません。
また、短答の知識で対応できるので、新しい論点が追加されることもありません。
なので、短答の知識を使って、論文の形式に慣れれば管理会計論で足を引っ張ることはありません!
管理会計論(理論)は、重要度高めの論点の暗記と、キーワードの暗記が重要です。
他の教科の暗記もあるので、管理会計論(理論)に関しては、重要度高めの論点だけ暗記して、低めの論点は見なくて大丈夫です!
そして、管理会計論(理論)は、キーワード採点と言われているので、暗記する際には、キーワードを正確に覚えることが大事です。
監査論は、理論と事例の2問に分かれていますが、理論はひたすら暗記です、、
だいたい、覚えるべき論点が各予備校で固定されつつあると思うので、それを暗記します。
理論は、暗記である程度の点数を取ることができます!
一方で、事例は暗記ではなく、答練を理解すること、監基報を使いこなすことが大事になってきます。
大体、答練を解くたびに、"ここ問題になるんだろうな"という部分がわかってきます。
なので、答練を解き、解説を聞いて理解する。
これの繰り返しです。
そして、そのときに監基報をいかに使いこなせるかが肝になってきます。
企業法は書き方が決まっているので、まずは書き方を理解して、自分のものにしてください。
次は、論点の暗記です。
また暗記?となるかもしれませんが、企業法は答えが決まっているわけではないので、他の理論に比べて一言一句まで暗記する必要はありません!
(そうは言っても、暗記しなければ何も書けないので、決して簡単なわけではないです).
そして、企業法では、条文指摘をしないと点数がこないので、条文の理解も大事になります。
これは、勉強していくうちに身につくものですが、企業法の勉強をしているときに意識するようにしましょう!
租税法は、忘れやすい科目なので、いかに回転教材を回転できるかが重要になってきます。
私の塾では、問題集が回転教材だったので、論文2ヶ月前から2週間に1回転するようにしていました。
1週間に1回転している知り合いもいましたが、回転数は個人によって異なると思うので、1~3週間に1回転できれば良いと思います。
そして、おすすめの回転法は、今日は減価償却、明日は給与といった風に論点ごとに勉強することです。
最初の方は、色々な論点がまとめられている問題を1つずつ解いていたのですが、あまり点が伸びなかったため、上記の方法に切り替えました。
色々な方法を試してみて、自分に合っている方法を見つけてください!
他の理論と違って、条文を探せることができれば点がくるのが租税法(理論)の特徴です。
なので、租税法(理論)に関しては、どういう論点が何条に書いているかを把握するのが大事です。
問題集をひたすら回転するというよりかは、条文を1条から見ていって、条文と論点を繋ぎ合わせることが大事です。
経営学は基礎を理解することが大事です。
経営学は難化する年もあります。
友人は、難しすぎて解いているとき泣きそうになったと言っていましたが、蓋を開けてみると偏差値は52超えていたそうです。
なので、周りが取れる問題だけ取れば受かるということです。
どんなに難しい問題が出ても、基礎ができれば偏差値50は超えます。
なので、基礎の理解を徹底してください。
私は、基本的に短答まで10ヶ月しかなくても、ある程度余裕がある状態で合格できました。
しかし、論文まで8ヶ月あるにも関わらず、論文はぎりぎりの状態でした。
一般的に、短答は終わりが見えるが、論文は終わりが見えないと言われているので、多くの方が同じ状態だったとは思いますが、それでも私は論文の勉強をかなり舐めていました。
なので、みなさんは短答受かった後でも、気を緩ませずにひたすら合格に突き進んでください!
会計士試験は、途中で断念する人がみなさんが思っている以上に多い試験です。
そんな中、試験に受けようとしている皆さんは立派で、誇らしい方です!
辛い試験ですが、乗り越えたら、一生自分に対する感謝の気持ちが続くと思います。
なので、将来の自分のために頑張ってください!!!
たこ焼きさんへの質問は下記へ。
予備校移籍組ならではの勉強法。不合格時の勉強法も、とても参考になります。
論文2回、卒一合格。平凡な受験生ということですが、各科目平凡+企業法優良で443位ですから立派なものです。仮に企業法も平凡であっても十分に合格できたということです。すべての科目を平凡でこなせば、総合では余裕合格するということでしょう。
どの専門学校がよい、という話として受け取るのは浅はかです。自分にフィットするよう、常に考え続け取捨選択したことが合格に導いたといえるでしょう。
TAC模試(第1回・第2回ともに)総合D判定
CPA模試(第1回・第2回ともに)総合C判定
初めまして、公認会計士準会員君です。
私は短答式試験を大学4年の5月に合格し論文式試験を翌年の8月に合格しました。
私が公認会計士を目指した動機は興味本位で簿記三級の試験を受け、簿記が面白いと感じ公認会計士の資格を目指して勉強を続けたいと思ったからです。
短答式試験は3回目の受験(1回目は大学2年時の12月短答、2回目はコロナの影響で変則的に行われた8月短答)で合格し、論文式試験は2回目の受験(1回目は5→8で不合格)で合格しています。そのため短期合格でもなければ大学在学中の合格でもないので自分自身、成績優秀な受験生であったとは思っておらず平凡な受験生であったと思っています。所属予備校はTAC→CPAであったため、両予備校についても言及していければと思います。
この合格体験記では短答・論文ともに不合格・合格の経験について書いていきたいと思います。私の勉強法がすべて正しいとは思っていませんが、少しでも皆さんの参考になればと思います。また合格体験記をすべて読んでもらう必要はないと考えており、各章に分けて書かせていただいているため、皆さんそれぞれ該当する部分のみ読んでいただけると幸いです。
私が会計士の勉強を始めたのは大学2年の4月です。大学1年の時は簿記2級まで取得しており勉強もあまりしておらず大学生生活を楽しんでいるような時期だったと思います。
大学2年の12月短答をお試しで受けようと考え勉強を始め実際の成績は得点率40%くらいでボロボロだったことを覚えています。本命の大学3年の5月短答に向けて勉強をしていたところ5月上旬に8月に延期になることが知らされました。この時点で私は正直5月短答に向けて万全な状態であったとは言えずむしろ延期になってラッキーと感じていました。そして8月短答を迎えたのですがボーダーギリギリでもなく普通に落ちたことを思えています。そこで当時不合格時に私が行っていた勉強法をここから紹介したいと思います。
当時予備校はTACに通っておりTACの教材のみで勉強していました。私は得意科目があるわけではなく財務会計が苦手であったと記憶しています。各科目について行っていた勉強方法は以下になります。
財務の計算に関してはテキストの例題をやってからアクセスを回転していました。今振り返ってみるとテキストの例題やトレーニングなどのインプット教材で基礎を固めてからアクセスやと模試などでアウトプット教材をすべきであったと思い、勉強方法として間違っていたと思っています。
短答式試験の本試験ではテキストでやる範囲から出るとはいえど、まったく同じ問題は基本出ないと思っています。
そのため同じ問題を回転して解けるようになったところで違う角度から問われた際に思考停止して解けなくなるという経験を本試験の時に経験したことを鮮明に覚えています。
よってアウトプット教材を機械的に回転したところで本試験レベルの問題に対応できないことを痛感しました。
財務の理論も計算同様問題集などのアウトプット教材を中心に学習しておりテキストの読み込みが足りなかったことが勉強方法として間違っていたと感じています。
テキストの読み込みをしっかりしていないと聞かれたことのない肢の正誤判断に困り、当時は理解よりも暗記することに走っていたように感じます。もちろん暗記すべき内容は暗記しなければならないのですが会計基準の本質をとらえるためにも理解することは大事であると思っています。
当時管理会計論は激ムズの科目であると考えられており足きりもないような回があったことから足切りしなければいいと考えていました。
そのため本試験では守りの科目として理論である程度稼いで計算は解けそうなところは解きに行き、3問程度は捨てても仕方ないと考えていました。
当時の管理会計論のレベルは異常に難しかったためそのような考えでやっていましたが、近年の管理会計論のレベルはそのような点数を稼げない科目とは考えられていないためあまり当時の勉強方法は参考にならいと考え割愛したいと思います。
監査論の勉強方法で失敗したと感じる点は「木を見て森を見ず」状態であったことであると思います。監査論は監査に関する一連の手続きや検討事項を学習する科目であるにも関わらず、論点の関係性を意識せず論点をぶつ切りにして考えていたことが間違った勉強法であったと感じています。
この科目も財務会計論同様に問題集や答練で触れた肢の暗記ばかりして本質的な理解を怠っていたと思います。具体的には間違えた肢に関してその問題をそのまま覚えるといった勉強方法をしており、その論点についてテキストの該当するページに戻って確認するといった作業を怠っていました。
企業法は私が1番得意とする科目でした。その理由は単純に面白いと感じていたからではありますがその割に点数がとれている訳ではありませんでした。
企業法は予備校講師が過去の肢からの出題が多いと言っていたため、過去問を集めたTACの問題集を回転していました。この点は間違っていなかったと思います。ここが監査論と企業法の勉強で最も異なる点であると感じており、監査論はテキストの理解が大事な科目で企業法は過去問の肢を回転させることが大事な科目であると思っているからです。
間違った勉強法をしていたと感じる点としては情報の集約化がうまくできていなかったことのように感じています。問題集や答練で間違えた肢をテキストなどに情報を集約化すべきところ間違えっぱなしのまま放置していて「できる気になっていた」点が間違っていたと感じています。
私が短答式試験に不合格であった際に行っていた勉強法について書かせていただきました。
アウトプット中心で知識固めのインプットを怠っていた点や理解よりも暗記を重視していた点、テキストに情報を集約化しなかった点等が間違った勉強法であったと感じています。
私は大学3年の8月短答が不合格であったタイミングでTACからCPAに移籍しました。8月短答が不合格だった時点でその年の12月短答な実施されないことが決まっていたため所謂「強制ゴッパチ」状態であり論文を見据えるとCPAのほうがいいと自分は考えていたことから移籍を決めました。
その後大学4年の5月短答は財務会計論132点(計算76/120・理論56/80)・管理会計論75点・監査論75点・企業法80点の合計72.4%の362点(合格ボーダーは62%の310点)で合格しました。短答合格時に行っていた1日の勉強スケジュールについては基本毎日すべての科目を触れていました。以下当時CPAで行った合格した時の勉強方法について書きたいと思います。
財務の計算は移籍したこともありレギュラーのテキストは使用せず渡辺先生の短答対策講義を受講し短答対策レジュメを回転していました。
財務に関しては得意科目にはできないと感じていたためコントレはやりませんでした。この点財務を得意にするような受講生はコントレをやったほうがいいのではないかと感じていますが、私のようなあまり財務が得意ではないような受講生は消化不良になることが予想されるためあまりお勧めはしません。
財務の理論も計算同様レギュラーテキストではなく渡辺先生の短答対策講義を受講し短答対策レジュメを回転していました。短答対策レジュメではテキストと問題集が一体になっており問題で間違えた肢をすぐにテキストで確認できるという点がよかったと思っています。
自分が何回も間違えてしまうような内容などはルーズリーフに書き出してそれ専用のまとめノート的なものを作り答練などの前に見返していました。
管理の計算も財務同様レギュラーではなく池邊先生の短答対策講義を受講し短答対策レジュメを回転していました。短答対策レジュメは原価計算偏と管理会計編で分かれていたため毎日必ずどちらかはやるように決めて勉強をしていました。
分野別に過去問がまとめられているため過去の本試験でどのように角度を変えて聞かれているのかを把握しながら学習を進めていけた点がよかったと感じています。
管理の理論の同様に短答対策レジュメを回転していました。回転する際に問題の正誤判断だけを見るのでなく解説を読むことを特に重視していました。
過去の本試験の肢でどこのポイントでひっかけさせようとしているのかを理解することでひっかけポイントを意識しながら答練などを解くことができていたように感じます。
監査論もレギュラーではなく松本先生の短答対策レジュメを使用していました。ここで監査論の理解が一気に深まり、個々の暗記よりも全体像を理解しその中でどの部論点の話なのかを把握し理解できるようになったと感じています。
そのため松本先生の短答対策レジュメは細かい内容まで網羅的に記載されているため理解を深めるためには十分すぎるような教材であったと思います。
企業法は他科目と異なりレギュラー講義を受講しさらに高野先生の短答対策講義を受講しました。その理由としては短答対策レジュメのみでは内容が簡素化されすぎているように感じレギュラー講義でしっかりインプットしてから短答対策講義を受講したほうがいいと感じたためです。
また企業法は理解よりも法制度の暗記といった要素が強い科目であると感じていたため暗記しにくいような論点に関しては自分でまとめて表などで覚えるようにしていました。
・まとめ
私が短答式試験を合格した年に行っていた勉強法について書かせていただきましたが、あくまでも他校から移籍した場合に行った勉強法であるため最初からCPA入校した方はレギュラーテキストで勉強を行うのがベースなのではないかと思います。そのためレギュラー講義を受けないでということはないかと思いますが、レギュラー講義を受ける方でも私が勉強をする際に意識していたことは参考にしてもらえると幸いです。
以下、CPAで受けた短答直前答練・短答模試の結果になります。成績はいたって平凡でありましたがスケジュール通りに受講を進めていけたことが本試験でも自信になっていたため、勉強の進捗度が間に合っていない方でもスケジュール通りに受講を進めていただくことをお勧めします。
大学4年の5月短答式試験の前から8月の論文式試験の勉強は同時並行で行っていました。しかし短答式試験をそもそも受からければ論文式試験を受けることができないこともあり論文式見科目の中でも短答科目(会計学・監査論・企業法)を中心に勉強していました。その結果その年の論文式試験は総合偏差値50.62(合格ボーダー51.5)で不合格でした。
科目ごとの内訳をみてみると租税法が最も低く偏差値42.25でした。当時は「租税法を短答式試験の前からやっておけば偏差値49くらいは取れて受かっていただろう」と思っていましたが、今から考えれば、短答前に租税法に力をいれれば、その分、短答科目に割く時間は少なくなるわけであり難しいところです。
今では、租税法は、短答後からでも偏差値50程度まで引き上げるのは可能であったと思っています。戦略が間違っていたのではなく完全に実力不足(勉強不足)であったと反省しています
ゴッパチで論文式試験を目指す受験生の方でも租税法・経営学の勉強は短答後からでも間に合うと思っています。これはあくまでも自分の考えなので予備校の講師に相談するなどして決めてもらえればと思います。
合格発表が11月の終わりにあったので12月から再びCPAに継続で申し込み8月の論文式試験に向けて勉強を再開しました。ここからは2回目の論文式試験に合格した時に行った勉強について書かせていただきます。
租税法計算は鈴木先生のレギュラー講義を受講しました。講義を一通り受け、問題集を回転したインプットしてから答練や模試でアウトプットをしていました。過年度なのでコントレをするという選択肢もありましたが租税を得意にできる気がしていなかったので使用しませんでしたが、租税で偏差値を稼ぎたいという方は使用してもいいのではないかと思います。実際租税のコントレを使用している方は答練の成績や本試験の成績もかなり高かった印象ではあります。
また私の場合消費税の仕入を集計するのがかなりきついと感じていたため答練の時から仕入側は捨てており売上側とその他の部分点狙えればいいかなという感覚で本試験も解いていました。私は消費税を完全に部分点狙いでいき、たまたま本試験も5/10の意得点を採れたからいいもののあまりお勧めはできないので特に過年度の方は仕入側を捨てるといった戦略は取らないことをお勧めしたいと思います。
租税法理論は講義を一応受けたものの正直あまり意味はなかったと思います。理論は答練や模試で出題された論点を復習するしかなく、本試験では知っている論点の場合にはまわるに書き負けないようにしっかり書き、知らない論点の場合には周りも知らない論点のはずなので最低限のことを書ければいいという感覚でした。よって答練や模試を受けていないとそもそもそのような感覚を把握できないと思うので答練・模試を受けることは大切だと思います。
監査論は松本先生の論文対策講義を受講しました。短答の時から松本先生のレジュメは使用していましたが論文対策講義を再度受講しなおしました。講義以外の勉強方法として重要だと思うのは「暗記する部分」と「暗記せずに法令基準集から探せる部分」を明確にして効率よく勉強を進めていくことであると思います。
松本先生の論文対策レジュメでサッカーボール印(改正されている場合は暗記印のようなもの)は条文を探しても載っていないので自分でルーズリーフに書き出して「暗記する部分」として答練や模試などの前に見返すようにしていました。
一方その他の法令基準集に乗っている部分は法令基準集の構造を理解した上で「暗記せずに法令基準集から探せる部分」として把握しておくようにしていました。
また答練に関して、解答解説を見ると自分では書けないような文章で書かれていることが多いと思いますが、そのようなきれいな文章を書くことはほぼ不可能であると考えていました。そのため答練の解説講義をきいて答案に書くべきポイントを把握し自分が実際に書いた答案と比較し修正していくことが大切であると思います。
管理会計に関しては植田先生のレジュメを使用していました。管理会計は自分の中で完全に守りの科目として考えていたため、偏差値50くらいでも仕方ないかなと考えていました。そのため論文対策問題集などは一切やらずにいたため本試験は勿論答練でもあまりいい成績は取っていなかったと思います。
ただ一点だけ勉強方法として言えることは簡単な問題を丁寧に解き、確実に正答することがとても大事になってくる科目であるということです。大きくディスアドバンテージをとらないために基本的な問題を丁寧に解くことは日頃の答練から気を付けていました。
まず第3問対策に関して、高野先生の論文対策レジュメを使用していました。第3問対策としては定期的に回転教材を回しメンテナンスすることが大事であると思います。自分はリースの貸手の会計処理などの忘れやすい論点があったため定期的に基本的な問題を回転させていました。理論の出題も少しありますが、この第3問は計算勝負であると思っているので細かい論点まで手を広げすぎず基本論点の回転をしてもらえればと思います。
次に第4問対策に関して、渡辺先生の論文対策レジュメを使用していました。C論点まで網羅的に記載されていますが私はA,B論点のみを覚えるようにしていました。暗記の精度勝負といわれることが多い第4問では文章を暗記することよりも記載すべき単語や言い回しを覚えるようにしていました。
最後に第5問対策に関して、コントレ総合問題編を使用していました。私の場合コントレ総合問題編が発売されてから論文本試験まで2か月ほどしかなかったため2,3週ほどしかできませんでしたがそれでも十分であると感じていました。回転教材というよりかは所見の総合問題に対してのアプローチの仕方を学ぶような教材であると思っていたためです。
また第5問で問われる理論についてか会計処理の背景にある考え方が多く聞かれるため日頃の学習において会計処理の意味をしっかり理解しながら解いていけば理論対策にもなると思うので特に対策はしていませんでした。
第3問から第5問に関して書かせていただきましたが基本的な問題演習は答練ベースで十分であり、答練をしっかり受けて復習すれば本試験までに網羅的に論点に触れることができると思います。
企業法は平木先生の論文対策講義と青木先生の論文対策講義の両方受講し、青木先生のレジュメを中心に学習していました。
平木先生の講義で典型論点を抑え、青木先生の講義では答案の書き方や法令基準集の使い方等を学習していました。青木先生の講義で論文式試験の企業法では典型論点は1/4程度で3/4は現場対応の問題が出題されるとおっしゃっていたので典型論点の問題は平木先生の講義で学習し、現場対応の問題は青木先生の講義で学習することで網羅的に学習することができていたのではないかと思います。
各条文の要件や条文の趣旨の暗記をすることも大事ですが私が最も大事にしていたのは条文の引き方です。講義や答練等で条文が出てくる都度条文を引く癖をつけておけば本試験までには法令基準集を使いこなせるようになると思うので意識して学習することをお勧めします。
経営学は植田先生の論文対策レジュメを使用しつつレギュラーテキストの問題集を回転させ、さらに矢野先生の論点マップを使用していました。経営学の理論は広く浅く学習すること大事だと思うので矢野先生の論点マップを使用し、足りないところは自分で補いつつ自分なりの論点マップを作成していました。
経営学の計算は基礎力が大事であると思っていたので問題集を回転させることで基礎力を身に着けていました。また永田先生の試験委員対策の講義は直前に配信されるため併せて受講していました。
私が論文式試験合格時に行っていた勉強法について書かせていただきましたが、不合格時と明らかに違う点は「敵を知ること」であると思います。
実際の本試験でどのような出題がされるのか、そのためにはどのような学習をするべきなのかといったことを逆算的に考えて学習することができていたのが2回目の受験時であったと思います。そのため、早い段階で「敵を知ること」でその後の勉強の指針は変わってくると思うので参考にしていただけたらと思います。
開示答案:監査論
今回の本試験の第1問は基本論点の精度勝負、第2問は難しい問題であったためいかに部分点で稼げるかといった問題であったと感じております。本試験を受けた直後は第1問の精度を他の受験生よりも高く書けたとは思っておらず、逆に第2問では他の受験生にかけ負けないほどには書くことができたというのが手ごたえでした。
しかし開示答案を見てみると手ごたえとは全く逆の成績でありました。また第1問が素点27/50で偏差値62.4であったことからかなり厳しい採点の仕方をされていたのではないかと驚きました。やはり監査論に関して手ごたえはあてにならない科目であるというのが率直な感想です。
開示答案:租税法
第1問は本試験後の各予備校が公表する解答速報等で〇×があっていることがわかっていたため合格発表までの間のメンタル的には楽だったので〇×を外さなくてよかったと思いました。第2問は日頃の答練でも法人税をポロポロ落とし、消費税は仕入側をやらないというスタンスだったのでいい意味でも悪い意味でも答練通りの成績であったと思います。
また自己採点と実際の素点が1点ずれていましたが、おそらく消費税の回答箇所で字が汚かったことで不正解とされたものなのではないかと思います。
開示答案:会計学
第1問は本試験中に最も焦った科目でした。そのため時間を使いすぎると沼ってしまう問題であると判断し最低限の回答をして逃げ切ろうと考え自分では耐えることができたのではないかと感じています。
第2問は推定問題も含まれており難しい問題と感じました。自分自身、短答の時から推定問題は不得意というわけではなかったので時間をかけて取れるところは取れてよかったと感じました。
第3問は計算勝負だと思っていたと先ほども書かせていただきましたが今回に関しては完全に理論勝負であったと感じました。そのため疎かにしていた理論で他の受験生よりも書き負けてしまったというのが率直な感想です。
第4問は知識吐き出し型の問題をある程度書き現場対応の問題もある程度書くことができたという手ごたえがそのまま偏差値に反映されていたのではないかと思います。
第5問は計算部分でかなり失点してしまい理論部分の手ごたえなあまりなかったので不安ではありましたが、理論部分での加点のおかげで第5問全体としての偏差値はよかったと感じました。
開示答案:企業法
企業法全体としては各予備校の解答速報の内容と大体同じような内容を書くことができたという手ごたえであったため実際の偏差値と大きな差異はありませんでした。第2問ではCPA模試や青木先生のヤマ当てが的中していたと思うのでCPAを信じてよかったと感じました。
特に第2問で解答行数が余ってしまい本試験中不安になりましたが実際の偏差値は70.6あったため無理して解答行数を埋める必要はないのではないかと思います。
開示答案:経営学
第1問は答練や模試で出題されてきた基本的なキーワードはある程度書くことができた一方、初見の問題や現場対応の問題をことごとく落としてしまったという印象です。これは単純に自分に考える力が足りなかったのではないかと思います。
第2問は昨年に比べてやや解きやすい問題が増えていると本試験で感じ、周りの受験生もある程度正解してくるであろうと思っていました。しかし本試験中は自信のない解答が多くあり、差をつけることができる程には点数が伸びなかったと感じました。
私が会計士受験勉強をする中で意識していたことは常に考え続け正しく取捨選択をすることです。
他の優秀な受験生の勉強法に関しては自分に合いそうな部分のみを吸収するといったことや、本試験に関しては捨て問を正しく見極め時間を使わず次の問題に行くといったことが例として挙げることができると思います。
そのため冒頭でも書かせていただきましたが私の勉強法の中でも参考にしてもらえる部分のみを吸収していただき参考にならないと感じた部分は吸収しないでもらいたいと思います。
TACからCPAに移籍することやコントレ(総合問題編以外)は使わないということ、さらには各科目においてどの講義を受講し組み合わせていくかなどといった事すべてが取捨選択であると思います。そのため予備校講師に相談したり友達に相談したりして正しく取捨選択をしていただければと思います。
長々と書かせていただきましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。皆さんの合格を願っております。
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