sunshineさん前編

公認会計士二次試験< 2004合格体験記 >

by sunshine

「体験記の類は、自己責任の原則に基づき、常に懐疑心をもって読むべきだと考えています。なぜなら、体験記は、あくまで執筆者がどのようにして合格までたどり着いたかを書いたものに過ぎないからです。」

前編

受験歴(スポック注)
年齢:たぶん23才
2003年 短答不合格
2004年 短答、論文合格 → 監査法人勤務
予備校:TAC


Ⅰ 自己紹介・投稿の理由

sunshineと申します。はじめまして。
昨年、Spok's Logに出会い、その中の内容を一部参考にさせていただきました。その結果、今回、運良く会計士の仲間入りをさせていただくことができました。本当にありがとうございました。
Spok's  Logに出会ったのが掲示板閉鎖後だったので、今までは、掲示板での議論に参加することができませんでした。しかし、今回の募集で、後に続く皆さんに何か有用な情報が提示できないかと考えたため、体験記の執筆を志願いたします。

Ⅱ 体験記に対する私の考え方

わたしは、体験記の類は、自己責任の原則に基づき、常に懐疑心をもって読むべきだと考えています。なぜなら、体験記は、あくまで執筆者がどのようにして合格までたどり着いたかを書いたものに過ぎないからです。すなわち、体験記は、公認会計士試験という山を登るに当たって、「私はこの道を通りました」というのを他人に示すようなものであるといえます。

 仮に、体力に自身がある人や、山に慣れている人がいれば、がけを登っていっても、山頂に到達できるのかもしれません。でも、体力に自信のない人がそれを鵜呑みにしてがけを登って行ったら・・・自殺行為ですよね。

 言いたいことは、「あなたはあくまであなたであり、体験記の執筆者自身ではない。」よって、体験記をそのまま鵜呑みにしたからといって、あなたが合格するとは限らないということです。

 逆に言えば、あなた自身が、どのような道を進めば合格という目的地にたどり着くことができるのかは、あなた自身が自分で考えるしかない。ということです。どのような道を選ぶかは、あなたのおかれた状況に合わせて、選んでいかなければならないのです。
 だから・・・というわけでもないですが。

sunshineの合格体験記への記述のお約束

1. 基本的には、私の考えをそのまま書いたので、ごちゃごちゃしてたり、論理が飛んだりしてて読みづらいかもしれません。ご了承ください。
2. 私もここに書いたことが唯一の正解だとは思っていません。ただ、私の現時点での結論であり、またいろいろ考えを深めていこうと思っております。
3. 私の考えに至らない点がございましたらぜひご指摘、ご指導ください。また、異論、批判、大歓迎です。
4. この記述が、皆さんにとって、自分の進む道について、「考える」きっかけとなれば幸いです。


Ⅲ 私の軌跡
まずは、私がどのような軌跡をたどってきたのかを公開します。


(1) 大学4年生で受験を決意

 2002年5月、大学4年生で受験を決意→TAC関東地区某校1年本科に中途で入学(簿記入門2・経済学入門までテープでフォロー)
 私は、会計士受験を決め、TACで勉強を始めたのがGW明けでした。よって、そこからはじめるとなると、6月まで待ってチャレンジ本科に入るか、次の年度の2年本科に入るか、どちらかという選択に迫られました。チャレンジ本科に入ると、授業が平日の午前午後に目いっぱい入ってしまいます。その時点で、卒業のための単位を大量に残していた私は、まともに卒業しようと考えると、チャレンジ本科への入学は難しいと判断しました。だったら、留年して、大学に籍を残したまま受験すればよかったじゃないか。と思う人もいるかもしれません。でも、それは、かえってだらだらしてしまう気がしていやだったんです。あえて大学から卒業してしまい、自分を追い込んだほうが合格可能性が高まる気がしたので。そんなわけで、既卒となってしまうならば、1年でも早く本試験を受験したいと思いました。よって、簿記入門12と、経済学入門をテープで受講することによって、既に始まっている03年目標1年本科に合流しようと考えたのでした。この決断が、一発合格にとっては逆効果でした・・・。


(2) 2002年7月、簿記が苦手科目になる

 私の1年目の簿記はひどかったですね。どれくらいひどかったかというと、入門Ⅲ(個別論点)の実力テストが5点、基礎マスターⅠ(一般商品・特商)の実力テストが10点でした。ちなみに100点満点でした。
 すべての原因は、簿記ⅠⅡをいい加減にやっていたことです。入門の欠席フォローのテープ(通信のテープと同じ)は当時1コマ1時間だったのですが、それを聞いただけで、問題演習をほとんどしなかったんですね。まあ、入門1は、時間がたてば何とかなるけど、入門2は、有価証券の端数利息を筆頭に、上級生でもあいまいになりがちな部分です。よく、TAC講師は「入門3を制するものは会計士試験を制す」なんていうけど、入門Ⅲを制するためには入門ⅠⅡの理解は不可欠です。よって、教室講義に合流したとたんに出遅れてしまいました・・・。というわけで教訓。「やっぱり、基本は大事」。
他の科目は・・・まあ、それなりに。でも、暗記科目は最悪でしたね。


(3) 2002年秋 上級期始まる。

 1年本科では、入学した年の秋から上級講義が始まります。しかし、簿原は、基礎MⅢと基礎MⅡが残った状態であるため、これらの科目は引き続き入門講義を受講し、上級講義は理論科目(+経済)のみ始まることになります。
つまり、私達は簿記については週2のインプットを続けながら、上級講義を受講しなければならなかったのです。しかも、アクセスが一足先に始まっていたため、地獄でした・・・。この辺については、特にお話できることはありません。応用、直前答練には、偏差値30台、20台もざらでした。
この状態が春まで続き・・・


(4)短答式本試験:不合格(31点、68656)

 ある特定科目がどうのというより、全体的な実力不足でした。
試験が終わって、TACに戻った後、模範解答を確認したのですが、その場で不合格を確信。・・・まあ、当然だろう、と、結果を受け止めました。発表は、どうせ落ちていると思ったので、確認しませんでした。


(5)2年目に向けて

 このままじゃヤバイ。特に簿記、原計の計算科目について不安を残していたため、最悪、入門講義の再受講も検討しました。しかし、簿原の入門1とかや、理論科目・経済まで再受講するのは無駄であると判断し、それは断念。
そんな私が思いついた方法は、簿記検定講座の教材によるインプットでした。具体的には簿記1級上級講座の受講です。このコースならば、重要かつ必要な部分を強化できる、と確信した私は、夏上級と同時にこの講座も申し込み、スタートを切ることになったのでした。
 「夏のうちに、簿記1級のトレーニングを完璧にすること。」
 「すべての勉強過程をノートに残すようにすること。」
これが、勉強再開に向けて自分自身で決めたことです。これに沿って、勉強をしていった結果、夏だけで、ほぼ1級の全範囲を網羅することができたのでした。すなわち、この時点で会計士試験に必要な範囲のうち、60~70%の内容が網羅されたことになります。
この結果、03年11月  簿記1級合格
返す刀で、04年2月  全経上級合格 という結果を得ました。これで勢いに乗れました。

で、「会計士試験は、計算科目の進捗状況によって大きく左右される」ということを実感したのもこの頃です。事実、簿記、原計で得た余裕は、他の科目にまわすことが出来ましたし。
(もっとも、このルートとは反対のルートから、合格を狙う人も、かなり多いのでしょうが。特にこのページを見ている人には、そういう人がかなり多そうな気もします。)
 ちなみに、SPOK's Log に出会ったのも、短答に落ち、2年目を目指そうというときでした。


(6)2回目の短答式対策

 2年目の短答対策は、3月終わりからちびちびとはじめました。やったことは、
・ 短答式答練のチェック(TAC10回分、大原2回分、LEC4回分)
・ 肢別チェック(大原)を3~10回回す→誤りの肢については間違いの理由を簡単に(口で)言う
・ 簿記、原計はテキストと問題集をぐるぐる
・ 直前1週間は、気になったところを重点的に
くらいでしょうか。特別に変わった事はしていません。


(7)04年短答式試験→合格(40点、78988)・・・実況中継

 いつもの答練では商法→監査→簿記→財表→原計の順番で解いていました。
今回もそれに従い、商法からスタート。引っかかったのは、問41の罰則規定のところと、問43の株券執行手続と、問49の合併の流れの3箇所。逆に言えば、他の7箇所は、正解を確信できたので、ほっといて次にいく。(15分経過)
(後で問41を解いたときの過程)
イ.会社でない商人に、帳簿作成義務違反の科料はない
オ.裁判所は申し立てがない限り、帳簿の提出を命ずることが出来ない
で迷う。最後は、なんとなく「裁判所が、帳簿提出くらい命じられて当然じゃん」くらいの気持ちでオが×と判断。はい。ヤマ勘です。

 続いて監査。問31と35の穴埋めがいやらしいので数分考えた末、後回し。問38の内部統制の構成5要素は、名前しか挙げられない状況だったので、解けない。この3問を放置して次へ。(30~35分経過)
(後で問31を解いたときの過程)
(  )の作成した財務諸表が・・・の空欄に、「経営者」が入るか、「企業」が入るかで悩む。結果的に、ヤマ勘(またかっ!(-_-#))で「経営者」を埋める。今から考えると、「目的基準まんまじゃん」とか思うんですが、試験中って、こんなとこにも落とし穴が待っているんですよね。

 いつもなら、ここで計算に行くのだが、理論の時間がかかりすぎているので、先に理論を全部やっつけることにする。よって財表へ。例年より、解きづらい問題が多かったけど、ここで特に引っかかったのが問17,19。17は、こんな問題出すな~~!!と思いつつ、頭爆発しながら解く。(その結果、「融資額」を忘れて間違い。)問19は・・・
ア.ファイナンスリースとは、フルペイアウトのリース取引をいう。→当然×だろ。
で、進むと、エは、所有権移転外→残存価値0→定率法をつかえない→×
よって、答、アエ・・・で、マークしようとすると、選択肢がない!!
よって後回し。(ここまでで約50分)
(後で解いたときの思考過程)
で、他の選択肢見ると、イは、日商でよく出る(!!)、実務指針→○。オは当たり前→○。
で、2(アウ)か、4(ウエ)に絞る。アとエを比較して、アは、「~~をいう」を「~~である」に直せば○になる・・・とおもって、4を選択。(結果、正解は4だったんだけど、TACの模範解答は最後まで抵抗してましたね。確かに、「~~をいう」っていったら、定義みたいな匂いがして、まぎらわしいですけどね。)

続いて、理論にすべて決着を付ける。(ここまでで約1時間10分)思ったより理論に時間がかかったが、さあ、計算だ。
まず原計。原計は問21、23、24、25、30を真っ先に片付ける。
そして、先に簿記に行く。結果的に、直前1週間でやった内容が2問的中してて、命拾いした。(具体的には、問7の持分法と問10の為調。ホントは配当もやってたけど、ケアレスではずした。)
問1。開始前から透けてて、やな感じがしたけど、実は、ダミーデータばっかりの楽勝問題。次に問5は、アからウまでで決着がついた。といった感じで3~4問片付ける。
そして、残した計算のうち、計算量の多い2.3.27.29などを片付ける。(ここで神風が吹いて、これらの全問が当たってくれた。ラッキー♪)
残ったのは、リースの問4、売掛金、買掛金の問8、原計のわけわからん問26,28。原計は、どうせ解けないので、あらかじめ決めていた4をマーク。(なんと奇跡的に問26をゲット。)さらに、終了10分前に問8で、値引も売掛金の減額であることに気づき、ゲット。残り時間いっぱい使って、問4を考える。最後、終了の合図のぎりぎりまで悩んで、勘でマーク。ここで、終了の合図。

短答式試験が終わった時点で、簿記のリースの問題と、財表の親子会社の判定の問題が間違っていることに気づき、いやな予感がした。でも、どこかで自己採点はしないといけないと思いつつ・・・試験後、飲み会に出かけ、その帰りの電車の中で酒の勢いに任せて自己採点。・・・合格を確信できる点数に、電車の中で叫びそうになった。ただ、今回のマークシートでは、幅があまりにも狭く、マークミスをしているような気がして、結果が出るまで、ちょっとだけ不安だった。


(8) 論文までにやったこと、

計算科目は、直前ドクターの合間に、相変わらず上級テキスト、問題集(後述・・・後編にて)
理論科目は、今までの答練、論点集、過去問を(口で)解く(後述・・・・後編にて)
監査、財表の定義カードの見直し
全答練は3×2=6回分集める。このうち、4回分は生で受験。(TAC、大原、LECそれぞれ2回の計6回・・・スポック注)
04年税理士簿財受験→結果不明

同じ作業を3ヶ月も続けることは精神的にかなりキツく、休憩室とかで友人に「早くとどめを刺してくれ~!」とかいってました。でも、これ以外にやることもないんですよね。
そんなときに、ある言葉が私を支えてくれました。
自分では、全く前進してないように見えても、2年間ずっと歩き続けていれば、自分の後ろには必ず道ができているのだ、と。まあ、こんな意味です。どこから持ってきたか、わかる人にはわかるかも・・・(*^_^*)
この言葉を信じて、試験に臨んだのでした。


(9) 04年論文式試験(実況中継)

ⅰ)試験1日目
①簿記:問題開けた瞬間、1問目が連結であることが判明。ってことは今年は大本命の連結CASHは無しか…と安堵しながら2問目を見ると…連結CASH様が鎮座。開始2分で頭真っ白。
気を取り直して、1問目を読み込むと、個別+換算+連結であると判明。この時点で連結までの完答をあきらめる。とりあえず、リースとか、退職給付とかの個別論点を解き散らし、さて連結に取り掛かろうかと思った瞬間、悪魔のような指示が目に飛び込んできた。親会社と子会社で決算日が違う!!
ふらふらになりながら、換算とタイムテーブルから解けるものだけ何とか埋める。未実現利益なんぞもう知らん!!
2問目、個別CASH +連結CASHへ入る。
推定箇所も多く、きついが、時間かければ何とかなる内容。しまった、こっちのほうがとりやすいかと思いながらあわてて解く。問2の怪しげな調整計算が不気味だが、まあ一通り、(8割くらい)埋めたか。
そして、試験終了。周りを見ると結構埋まってる人が多かった。内心ひやひやしながら、まだ何とかなる、と気合を入れなおす。(下に、再現答案あり。)

②財表:まず答案用紙を見て行の多さにびびる。
第3問の上半分は資本・損益の区分の問題。予備校でやったやつだ、しまったと思いながら必死に答案構成。
下半分は米国基準がどーとか。こんなものしらん。要は注記せいってことだろ!?頭の中で答案構成して、とにかく書き連ねる。
第4問:研究開発費…これも的中かよ。みんな書けるんだろーなと思いながらここもとりあえず埋める。
税効果:やっちゃった。不採用論拠が飛んでしまった。かなりいい加減なこと書いた。
在庫収益:進行基準、収穫基準、時間基準あたりが頭ぐるぐる。
引当金:引当金の4要件+当てはめという観点から書く。とりあえずここで差はつかないだろう。
とにかく、意地で全部埋めてきた。

③経営:解答用紙がたった2枚!!「これは、慎重に解かないと!」とかなり臆病になった。
とりあえず12問から。
穴埋めは適当。弱度、半強度、強度は財表でなんとなくやった。(ただ具体的内容は逆に覚えてた。)まあ、多くの受講生はできまい。5問/8問。
モメンタム:試験1ヶ月前に行動ファイナンスの講義テープを聴きなおしてあったのでほぼ完璧。
一応リターンリバーサルの逆である点まであげた。←余計?
プロスペクト:Lecの直前公開模試が的中!!小さくガッツポーズ。でも、書いてきた内容は怪しいかも。でも、みんなきっと怪しいはず(願望)。
株式投資の正味現在価値:いくらか?とか聞かれても計算不能じゃん!!と怒る(でも、理論的には0になるから解答は可能だった)。で、「正味」の2字を読み飛ばし、「割引現在価値になる」とか意味不明な記述をしてきた。→痛い失点。
限定合理性:5択はGET。記述は怪しい。
11問:ナレッジと企業再編。
まさしく作文大会。ていうかどういう採点するんだ?と疑問に思いながら解答。でもきっと差がついてるんだろうなあ…内容は省略。っていうか、何書いたかも忘れた。
ちなみにこの科目が途中退出が一番多かった。自分は、答案構成(特に第11問)に時間をじっくりかけた結果、答案を書き上げたのはぎりぎりだった。

1日目はこんなわけで、簿記は微妙だったが、まあ、これは想定した範囲。とりあえず理論科目を空欄なしで乗り切れたため、かなりの勢いで帰宅。ざっと翌日の科目の総復習をして寝る。

ⅱ)試験2日目
2日目は原計、経済と得意科目が並ぶ。今日で勝負を決めてやる、ぐらいの勢いで会場入り。

④原計:やけに解答用紙が多い。・・・解答用紙5枚?
1問目の標準・広本スペシャル。これは日商のときにさんざんやった。ただ、理論は完全に盲点だった。
2問目は、全部原計と部分原計の計算比較。一応解けたけど、模範解答の答とはだいぶ違うっぽい。
3問目は、ABC・・・単位が微妙に解きづらかったので、計算はあんまり合ってない感じ。
4問目、問1、2の意思決定は解き方不明ですから、残念!どうせ埋没・斬り!!問3(品質原価計算)の計算過程をいくらか埋める。
結果的に、時間が足りず、半分近くの空欄を残した感じ。やばい。不合格の3文字がちらつき始める。

⑤監査:またまた解答用紙5枚。量の多さにうんざり。
第7問は、後発事象。ほぼすべての予備校のヤマということもあって、問1、2はほぼ完璧。
問3は、大体書けた。要は、開示後発でなく、修正後発にすべきってことですね。
問題2は、大原の全統で出た、「監査手続12個をすべて書け」という問題に引きずられ、実査、立会、確認
・・・の中から8個選ぶという発想になってしまった。回収のとき、みんな書けてなかったからまあいいか。
問題3は、監査の授業(中里先生)の中でやった記憶があった。ただ、監査人、監査役会、取締役のそれぞれの対応を解答欄の中にまとめるのに苦労した。
第8問は証取法と不正、誤謬。
問題1、問1は、50字の制限字数がウザかった。テーマ的にも書いたことなかったし。
問2は、・・・GAAP、GAASの中身って・・・こんなこと聞くなよ!とか思いながら、ゴリゴリ書く。
問3は、情報リスクを軽減→投資者が安心して投資→国民経済の適切な運営って流れで書いた。
問題2、問1(1)定義を基に比較。無難に書く。
(2)委員会報告書にあったのは覚えてるけど、内容度忘れ。いい加減なことかいた記憶がある。
問2 不正リスク要因を明らかにする、以外は何書いたか忘れた。

⑥経済:ミクロのヤマは不完全競争、ゲーム。で、問題を開くと・・・
ミクロは、予想に反して、普通の「ミクロ」の問題。しいて言えば、問題1が微妙に不完全競争に絡んでる?
マクロは、一度も解いたことなかった景気循環の問題が・・・しかも、残りは成長論と訳わからん国際マクロ。
大きく完全にヤマをはずされ、ふらふらしながらとにかく埋める。ホントは一番の得意科目だったこの科目で、思うように得点できなかった・・・まあ、大原のボーダーが55点とかだったので、結果的には十二分だったのかもしれないが。
(予想得点・・・ミクロ 40~60点、マクロ 20~40点)

ちなみに、経済学終わったあと、モーダメだ、後頼んだ、などのメールが複数届く。もう、めためた。
ホントは、夜寝ない位の勢いで商法やろうと思ったけど、気づいたら朝・・・かなりブルー。

ⅲ)試験3日目
最終科目、得点2倍!!とかにならないかなあ・・・と思いながら、3日目出陣。
⑦商法: 開けてびっくり。何じゃ、この第10問は?こんなの、商法の問題じゃない!!
とにかく、1個1個埋められそうな第10問問題2から先に埋める。・・・が、ほとんど埋まらない。
あせって、第9問に戻る。これは、似たやつを直前答練でやったなあと思いつつ、ろくに答案構成もせずに(←おいおい・・・>_<;)条文丸写しに近い状態で埋めまくる。ちなみに、条文丸写しの結果、表現が直接的でないから、文章がきったない答案になってしまったかなあ、と反省。
第10問問題1、配当規制。問1は何書いていいかよくわからなかったので、民法703、704の不当利得だから・・・とか怪しいこと書いて空欄埋める(結果的にはそこそこあっていたみたいだが)。問2は何書いたかすら覚えていない。問題2に戻る。いろんなところから出ているので、条文を引ければいいだろうと思って条文を探す。・・・問題が財表チックだったので、施行規則がいるかもな。でも、試験前に一般販売されていた条文では載ってなかったはずだし・・・と思って、条文めくっていると、
施行規則あるじゃん!!
見なかったことにしてやり過ごす。施行規則の条文まで覚えてなかったし、引く時間ももうないし、第一、施行規則が引けるやつはほとんどいないだろ。

てなわけで、一通り書き終えたところでゴング。
(事後的に自己採点してみて、そこそこかけてたことが判明したけど、)体力的にも精神的にももうぼろぼろで、絶対落ちると思っていた。商法終わると、外で、予備校がパンフ配ってるけど、模範解答と就職活動の資料だけ集めて、模範解答を封印。他の(来年の講座パンフとかの)資料はすべて早稲田に捨てて帰る。
で、昼から肉食って、酒飲んで帰る。自己採点なんてする気にならず、さらに酒飲んで寝る。そんな感じでした。
ふだんの私なら、翌日の夕方位まで爆睡しているところだったけど、翌日の会計士協会の就職説明会に出たほうがいいと思っていたので、翌日の朝はしっかり起きたけど、寝不足だった記憶があります。
(つづく)

ⅳ)論文式総括

上に書けなかった一般的なことや今、結果が出た上でいえることをまとめます。
① 試験官は非常にうるさい。
 やれ耳栓をするな(今回の試験ではなぜか1日目だけ耳栓の使用が禁止、2日目以降は自己責任でOK)とか、飲み物は1個にしろ(短答式の時はこんな事言われなかったのに)とか、今回の論文式の試験官はやけに細かいことにうるさかったです。
 あと、よく「試験は、『終了の』合図が鳴った後に始まる(つまり、終了の合図があっても書き続けろ)」なんていうけど、今回に限っては絶対無理でした。だって、終了の合図があると即座に回収担当者がプレッシャー掛けに来る、それでもやめないと、壇上の試験官が怒鳴り散らす、さらにやめないと、試験官にペンをもぎ取られる。ここまでわずか1分弱。ある程度の精神的ダメージをおってもよかったなら、書いたかもしれませんが、私は、そこまで心臓強くなかったので。
(今となっては、公平に試験を執行していただいた財務局の方に感謝しなきゃいけないということはわかっているのですが、当時は囚人扱いをされていた気分になって、不快に感じた記憶があります。)
② とにかく空欄を埋めた。
 今回合格できた要因として、財表、監査、経営でまったく空欄を作らなかった、それがかなりのアドバンテージになった気がします。(もっとも、すべての問に関して、納得いく解答が作成できたわけでもなく、ところどころひどい解答も混じっているのですが・・・。)。
 このためには、答案例をがちがちに覚えるのではなく、大枠や基本定義をがっちり固め、その使い方に融通性を持たせておくことが大事だと思いました。
 また、空欄を埋めたのはあくまで結果に過ぎません。だから、もちろん、すべての空欄を埋めればいいってものじゃないです。でたらめを書けば、当然試験委員の心証は悪くなるでしょうから。念のため。
③ L○Cの直前対策レジュメ
試験場で、商法の予想問題レジュメを配っていたので、一応入手。結果は・・・ほとんど読まなかったのでなんともいえませんが、ぜんぜんあたらなかった気がします。あと、直前期の過ごし方みたいなコーナーがあったのですが、そこのセリフにもちょっとムカつきました。「結局、試験が始まってから出来ることはほとんどない。その前の過ごし方が大切です」・・・おそらく、合格体験記か何かの抜粋でしょう。書いた方には責任はありません。でも、ちょっと、試験中に配るものとしては、編集者にあまりにも気遣いがなさ過ぎ。
それはともかく、来年、試験場で配っているのを見たら、「そこから出たら、ラッキー♪」位の気持ちで割り切れる人は、気になったらもらってみるのもいいのでは。


(10)論文式後の過ごし方

① とにかく、就職説明会には行きましょう。どんなに合格可能性が低くても。
 去年の就職状況の厳しさはいろいろなところで聞いていたので、とにかくいろいろなところを回ろうと心の中で決めていた。もし不合格だったって構わない。たくさんの会計士の先輩とお会いしたり、将来働く(かも知れない)職場を見れば、きっと来年以降の勉強のモチベーションも上がるはずだから・・・。
 具体的には、全体説明会には、協会とTACのもの、個別の説明会は大手4法人+中小3法人+その他1社に回りました。全体説明会は、個別説明会の日程を知るためにどこかには必ず行ったほうがいいですよ。もっとも、それ以上の情報はあまり手に入りません。どの法人も、「詳しくは、個別説明会で・・・」の1点張りなので。ちなみに、小さい法人までお考えの方には、協会の説明会をオススメします。教会で作った求人要約(各法人の各事務所が、何人の合格者を募集しているかを知らせる冊子)をくれるので。中堅以上であれば、予備校の説明会にも来ます。よって、複数回出席した場合には、説明が重複することがあります。また、協会の説明会では、監査法人系がほとんどなので、コンサルとかを希望される方は予備校の説明会がいいかも?まあ、論文前になったら、説明会の参加法人(企業)のパンフレットが積み置きされるので、それをみて考えていただければいいかと思います。
あ、ちなみに、法人によってはビジネスカジュアルでお越しくださいとの案内があるかもしれませんが、絶対信じちゃいけません。私は、ある法人の説明会に「ビジネスカジュアル」で出向いたのですが、周りの9割5分以上がスーツ。・・・説明会には出席したけど、落ち着かず、説明はまったく耳に入りませんでした。もちろん、就活の常識を知らなすぎた私が当然悪いのですが・・・。

② やっぱり、十分な休養は必要。
 合格していても、残念な結果であっても、2ヵ月後にはまた過酷な生活が待っています。旅行。飲み。読書。スポーツ。発表があってからではできないことを、思う存分にやっておきましょう。


③ そうはいっても、実は、来年の勉強も始めていた。
だって、1ヶ月でやることが尽きちゃったんだもん。・・・ちなみに、合格した人には(少なくとも)TACの本科生は、受講料を全額返金してくれるみたいですよ。ある意味、返品と同じだから、あんまりいい顔はされないだろうけど。今年の経済、商法の基礎答練1回目は難しく、また、ブランクがあったこともあり、出来はめちゃめちゃでした・・・。まだまだ勉強が足りませんね。




(11)合格発表後

①11月8日、午前9時。合格確認。思わず、声を挙げる・・・が、合格の余韻に浸る暇もなく、法人への電話をかけ始める。・・・つながらない。私は第一志望の法人は9時過ぎから受付を開始していたが、1時間以上電話をかけ続け、結局つながったのは11時過ぎだった。面接は1日目の午後。何が起こるかわからなかったので、一応第2志望以降の法人にも電話予約。2法人は発表日の午後に連絡したが、割り当てられたのは2日目以降の最終に近いコマだった。もう1つの法人は電話がまったくつながらず、つながったのは発表日の翌日の午後だった。やっぱり、2日目の午後コマ。第一志望にすべてを賭けようと思っていたが、それが倒れたらどうしようとちょっと弱気。

② 合格祝賀会 
結構うまいものが食える。T○Cは発表当日にニューオータニ、○原は発表翌日に帝国ホテル、L○Cは発表2日後にニューオークラだった。私はT○Cにのみ出席、人数は300人くらい?例の写真撮影に意外と時間がかかる。あと、どこかからお偉いさんが来賓に来て、「法人だけが会計士の勤務先ではない!」などとアツく演説。「んなことわかってるけど、この場で言う内容じゃねーだろ!」って感じでかなりしらけた。

③ 面接
私はエントリーシートを書いたのは前日夜でした。翌日の面接のイメージを膨らませながら書こうと思っていたので。ただ、やってみて精神的にかなりきつかったので、あまりお勧めはしません。やはり、数日かけてじっくり練ってから書くほうがよいかと。
私の受けた法人の面接の流れは
リクルーターとの談話→1次面接(法人側2名)→2次面接(法人側2名)→内定者にはその日のうちに連絡。

いわゆる、面接対策(挨拶や座り方など入室~退室までの流れ、志望動機やニュースなどのチェック)をきちっとしていれば、無難に乗り切れる内容だと思います。後、オススメは、リクルーターとの談話の時間があったら、その時間をうまく使って、面接で話す内容をまとめておくことです。
内定者にはその日のうちに連絡といっていたが、決められた時間よりだいぶフライングがあった様子。もっとも、他法人では印鑑持参で、他法人に回らないことを誓約すれば、その場で内定を出した法人もあったらしいですが・・・。

ちなみに、内定者研修で顔を合わせた友人はみんな初日の面接を受けた人ばかりでした。逆に言うと、2日目の面接はかなり厳しかったことが予想されます。来年は幾分改善されるかもしれませんが、今年の(私が受けた)面接に限って言えば、やはり早い者勝ち傾向は薄れていなかった、ということでしょうか。来年はまた今年の状況を受けて、方法が変わるかもしれません。とにかく情報を集めてください。

といったところです。途中はしょったところ(特に2年目の勉強法など)は、この後で書きます。

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