「できないところをやる」勉強法 デュークさんの合格体験記/公認会計士試験

勉強法としては、王道であると思います。大学4年から勉強を始めて2年4ヶ月での合格。
2回目の論文で287位、受かるべくして受かったのでしょう。

模試で点数悪くても、自分の状況を把握し、焦らずやるべきことをやっていく。素晴らしい態度であると思います。

Ⅰ.はじめに

1)前提

この合格体験記は会計士試験に挑戦している方のために、ひとつのサンプルを提供するものです。自身で活かせる部分を考えながら読んでください。

2) 自己紹介

初めまして、デュークです。まずは私の勉強略歴を紹介させていただきます。大学4年の2020年4月に会計士試験の勉強を開始し、2021年の5月短答に合格、同年8月論文に不合格、翌年の2022年8月論文に24歳で合格しました。いわゆる過年度合格というやつです。

予備校はCPAの通信でした(一部LECを利用)。
会計士試験を目指したきっかけは簿記3級の勉強をしていて自分に向いているなと感じたからです。

デュークさんのツイッター

3) 本試験結果

① 2021年5月短答
企業 75点
管理会計 54点
監査論 80点
財務会計論 156点
合計365/500(73%)

② 2022年8月論文
会計学58.6 364位
監査論61.8 218位
企業法56.15 706位
租税法55.0 1023位
経営学61.8 165位
総合58.65 287位

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4)勉強時間

 1日5~7時間程度勉強勉強していました。休みたくなったら好きに休むようにしていました。
 この自分で好きに休めるという感覚がメンタルヘルスにいい影響を与えていたと思います。直前期は8時間以上勉強していました。総勉強時間は4000~4500時間くらいです。

Ⅱ.総論

 いまから私が行ってきた勉強法を紹介していくが、なぜこのような勉強法になったのかという点に着目して、自身に合った勉強法を見つける際の参考にしてほしい。

 私は付箋を使った勉強を行っていたがこれは以下の4つを意識したものである。
  • できないものをできるように
  • できるところはやらない
  • でるところをやる
  • でないところはやらない
「なんだこんなことか」「全部ひらがなで頭悪そう」と思うだろうが、私はこれらを重要視していた。

 なぜ私が「できないことをできるように」することを意識していたかというと、会計士試験の勉強は試験本番で合格点数をとることが最終目標であり全てだと考えていたからだ。そう考えた場合できない論点はできないままでは点数はとれない、できる論点にして初めて合格点数をとるという最終目標に対して意味のあるものになる。

 いわゆる回転する勉強(私が想像しているのは問題を解いて、解説を読んで、理解したら次の問題に取り組むというもの)を行った場合、間違えた問題の解説を読んだだけで、できる問題になっているのだろうか?

 恐らく半分程は翌日解き直した際にも間違える、すなわちできないままであるといえる。繰り返すが、できない論点のままでは点数がとれない。できない論点は繰り返すことで、できる論点にする必要がある。そのため私は「できないことをできるように」することを意識していた。

 また同時に「できることはやらない」ということ意識していた。

 会計士試験の勉強の目標はやはり試験本番で合格点をとることだ

 そう考えた場合できる論点に関しては点数をとることができているためやる必要のない論点だと言える。さらに言えば試験日までの勉強時間というのは限られており、その制限のなかで点数を最大化するためにはできない論点に時間をかけ、できている論点には時間をかけないことが有効だと考えられる。

 いわゆる回転する勉強法ではできない論点もできる論点もまんべんなく1周してしまうため、できる論点も繰り返してしまっている。このできる論点を繰り返す時間をできない論点を繰り返す時間に使うことで点数の獲得につながると私は考えていた。

なので私は「できることはやらない」ということを意識していた。

 そして「試験にでることを勉強し、でないことは勉強しない」ということも常に意識していた。会計士試験の勉強のゴールは何度もいうが試験本番で合格点をとることだ。極論をいえば試験本番に出る問題さえ解ければよく、でなかった論点にかけた時間は埋没である。
 さらに言えばでない論点を勉強する時間をでる論点を勉強する時間にまわせることを考えるとでない論点を勉強することは勉強の効率を落とすこととなる。そこで重要度に応じた勉強法が有効になる。

 具体的にいえばAB論点はしっかりとマスターし、C論点は軽く勉強し、D論点はやらないといった、強弱をつけた勉強が必要になる。

 これらのことを意識した結果、私は全科目で付箋を使った勉強をおこなってた。方法は単純で問題集であれば問題を解いて間違えていれば付箋を貼る。そして翌日に付箋が貼っている問題を再度解き、解くことができたら付箋を外し、間違えたら付箋はそのままにする。
 そのまた翌日も同様のことを繰り返していく。このようにして付箋が外れるまで問題を解き直すしていく勉強法である。

 この方法はできない問題を繰り返しとくことができ、できる問題は解かないことにより上述した「できないことをできるように」「できることはやらない」を意識したものである。

 またAB論点の問題に関しては付箋を使い、間違えた問題をできるようになるまで繰り返していたが、C論点の問題に関しては、間違えても付箋を貼らず解説を読んで理解し次の問題にいくようにして、強弱をつけていた。

 そしてこれは勉強法ではないが自責思考で物事を考えるように意識した。失敗の原因を他者のせいにするのみでは成長はストップしてしまう。その失敗を自分の責任と考えることで成長できるのだと思う。

 例えば自分ができないのを予備校のせいにしたり、試験委員が疑義問をだしたから失敗したとか言ってたら、成長しない。どんな予備校でも合格者はでてるし、その予備校を選択したのは自分だ。疑義問がでたとしてもいつもと同じような点数をとるような人はいつも通りの点数をとるのである。

Ⅲ.各論(期別)

1)レギュラー期(2020年4月~2021年2月)

 授業を受け終わるまでの時期である。コロナで中止となってしまったが本来ならば12月に短答式試験があり、それを考えると全然授業を消化できておらず、答練も一切受けていない。

 レギュラー期の人に言いたいのは授業についていって答練をスケジュール通りに受けているだけで受験者の中では上位に位置しているということだ。なんとかスケジュールにくらいついていってほしい。ただ間違えてはいけないのが授業を進めることより復習をすることが大事だということだ。ここでもやはり「できないことをできるように」することが大事なのである。

2)短答直前期(2021年3月~5月)

 ここから短答直前答練を受け始めた。第1回目、2回目の答練はボロボロで総合40%くらいのE判定だったことを覚えている。紹介した付箋勉強法は1周目は時間のかかるものであり、その1周目が終わっていない状況であったため正直全然焦ってはいなかった

 1周終わった時の成績が楽しみでしょうがなかった。最終的に本試験までに問題集やテキストを付箋勉強法で2周まわし、結果的にボーダーの+10%程度の目標としていた成績をおさめることができた。ここで肢別問題集を行う際に気を付けていたことは〇肢の問題を自信をもって〇肢といえるようにすることだ。短答式試験本番で同じ肢が出た時に明らかに正しい肢として選択できるレベルになるまで繰り返すことを意識してほしい。

3)論文直前期(2021年6月~8月)

 短答が終わったらすぐに直前期が始まる。58はキツイ。必死に論文科目である租税と経営の勉強をしたが、全ての科目がボーダーである52に届かないというひどい成績で落ちた。撤退しようとも考えた。しかし勉強を続けて最終的には合格することができた。この撤退するか否かの判断はそれぞれの事情があるため、無責任なことは言えないが、短答式試験に受かっているのであれば是非再挑戦し、その選択を正解にしてほしい。

4)過年度期(2021年11月~2022年8月)

 合格発表前から勉強を始めていた。

 合格発表後から勉強するひとが多いと予備校は言ってくれているのでチャンスだと思い先に勉強を始めた。監査法人入所後も租税法の知識は使うので、もし受かってたとしても役に立つという考えもあった。
 12月頃から答練や授業が始まりだし、これになんとか食らいついていった。

 この時期の答練は範囲指定があるので、指定された範囲を復習してから答練を受けることを予定していたが、そんな復習する余裕もなく答練を受けていった。私はどちらかというと完璧主義な人間であるため、完璧に復習をしてから答練に臨みたい気持ちが強かったが、完璧に復習できる時なんて来ないと判断しどんどん解いていった。

 この答練の結果によって科目間の勉強時間を調節していったことが最終的にバランスの良い成績をとることにつながったと思う。答練を受けるのは心理的負担が大きいので色々理由をつけて後回しにしやすいがなるべく後回しにしないことをお勧めする。

 また私は性格的に論証の暗唱などの想起を行う際の心理的負担が大きく、意識をしなければこれらにかける時間が少なくなるため意識して勉強スケジュールに組み込んでいった。気づいたらあっという間に5月7月の論文模試が始まった。

 当初予定したほど勉強は進んでいなく復習はまにあってなかったが、とにかく解いた。結果は両方A判定であった。このA判定は自分に相当自信を与えてくれた。おかげで本試験の問題が解けなくても「みんな解けない問題だ」とできない問題があってもへこたれずに問題を解き続けることができた。結果無事に合格することができた。

Ⅳ.各論(教科別)

1) 財務会計論

 一番配点が高く、言われるまでもなく超重要科目。

 この科目ができれば大きいアドバンテージを得れる。だからこの科目でアドバンテージをとろうとみんな考えているので、さらにその上を行くイメージで勉強する。努力が報われやすい科目でもある。

 他の計算科目にも言えるが問題の細かいひっかけに引っかかる人は解法を思い出すので精一杯の人が多い。解法が身に付き始めたら、自然と問題文の細かいところに注意を向けて読むことができるようになる。

自転車に乗り初めの時は自転車を漕ぐのに精いっぱいだが、慣れると周りを見ながら運転できるようになるイメージ。

 短答式試験では計算の問題でも理論の細かい知識を必要とするものもある。そのため計算と理論を結び付けて考えて勉強していく必要がある。計算問題では個別論点の問題の方が総合論点より比較的優しく1問あたりの配点も高いため、個別論点の精度を高めることが大事である。
 理論の配点も企業法や監査論が1問5点なのに対し、1問8点であり全体の点数に与える影響が大きい。理論が10問でるとしたら8問以上正答して理論だけで64点以上取りたい。

 論文式試験の試験では第3問が個別論点、第4問では理論、第5問では組織再編が出題される。
 計算で問われるスキルは短答式試験の時と同じである。第3問では比較的平易な問題が出題されるため、いかにミスを減らせるかの勝負である。対して、第5問は比較的難解な問題が出題されるため、いかに部分点を獲得するかの勝負になっている。

 ただやりこめば得点源にもできるため差がつく大問である。CF計算書、包括利益、連結退職給付、組織再編はできない人とできる人でかなり差がつくため特に、ここをマスターすれば他に差をつけれる。理論はとにかく論証をコツコツ覚えること。ここにちゃんと時間使えたかで大分点数が開く。

2) 管理会計論

 得意な人は得意だし、苦手な人は苦手な好き嫌い別れる科目。

 多分みんな苦手(偏見)。安心してほしいのはみんなこの科目ではあまり点数をとれない。相対試験であるためみんな点数をとれない場合は自分が点数をとれなくても差はつかない。逆に言えば点数が取れればめちゃくちゃ差がつく。大きく分けて原価計算分野と、管理会計分野に分かれる。

 原価計算分野は解くパターンが限られているため、しっかりと身に着ければ得点源になる。解法がしっかり身についてくると問題文の細かい部分に気づくことができ点数が伸びる。

 逆に管理会計は問われる角度が多角的であり、点数を高い水準で安定させるのは難しいと感じた。標準原価計算は短答でも論文でもほぼ確実にでる。

 短答式試験では問題を解答する時間が足りなく何問か問題を捨てることを前提で解きに行く。そのためせっかく勉強した論点も解きに行くことすらできず努力が埋没しやすい。理論は5点×8問の40点分でる。この理論を20分以内に6問正解の30点以上の点数をとれるようになれば点数が安定する。

 理論のうち2問程度は原価計算基準から出題される。何回か音読して文になれることで×肢の間違いの部分に気づきやすくなる。計算では解きにいった問題を確実に正答しにいく意識が重要である。配点では7点と8点の問題があるが7点の問題から解いていくのが勧められている。これは7点の問題の方が簡単な問題だと考えられるし、また解く問題を取捨選択するというのは結構難しいため、機械的に決めた方が迷わなくて済むからである。

 論文式試験では相変わらず時間は足りないが短答ほどではない。第1問で原価計算、第2問で管理会計がでる。素点ボーダーは第1問で約25点、第2問で約10点とかなり低い点数での争いとなっている。

 いかに部分点をとっていくかという意識が大事。理論が安定すると点数も安定する。私は第1問で多くの素点を稼がなくてはいけないことから、試験時間2時間のうち1時間10分~20分かけて大問1を解きに行って、残り時間で大問2を解きに行くという解き方をしていた。ひとつの参考にしてほしい。

3) 企業法

 短答と論文で大きく勉強法が異なる。

 短答式試験では会社法、商法、金商法が問われるが、殆どが会社法から出題される。会社法80点、商法10点、金商法10点の配分である。これも努力が報われやすく最近は難化傾向にあるが高得点を狙っていきたい。
 商法や金商法はコスパ悪いから切るという人がたまにいるがおすすめしない。そもそもコスパはいい方だし、こういう発言をする人の試験結果や、そもそも会計士の勉強している人なのかを調べてみてほしい。

 論文式試験では大問が2つあり、大問は2つの中問に分かれている。合計で4問であるため、1問が点数に与える影響はでかい。

 ここでヤマを当てると一気に偏差点は伸びるため積極的に各予備校がどんな問題がでると予想しているかの情報を仕入れることを勧める
 ここ最近の的中率の高さを考えると、CPA企業法答練・模試、LEC企業法グレートアップ答練の情報については特に積極的に集めるべき。

 ヤマをはるというのはいわゆる攻めの戦略であり守りの戦略としてはしっかりと法律答案の書き方、法律的思考を身に着ける必要がある。これらを身に着ければどんな問題がでたとしてもボーダーを下回ることは無いだろう。

 予備校の模範解答は文字数制限のなかで作成されており、字数に余裕があるならもっと詳しく記述された模範解答が作成されることを考えると受験生としては字を小さくして、書ける文字数を増やすことは必要であると感じる。

4) 監査論

 掴みどころがない科目であり、突き抜けるのが難しい。点数帯がかたまりやすい印象をうける。
 短答式試験では90以上といった高得点はとりづらいが80点程度までなら努力に比例して点数は伸びる。一部常識的な問題も含まれており、試験に出やすい分野というのがある程度決まっているため、勉強しやすいコスパのいい科目といえる。例年、過去問に類似した出題が多いため過去問をしっかり解こう

 論文式試験でもコスパが高い科目であると感じた。素点が低く、低いレベルでの争いであるため部分点をもぎ取る勝負となる。最近は法令基準集を丸写しすれば解ける問題が出題される傾向にあるため、法令基準集を使いこなす必要がある。また細かい用語の使い分け(意見・結論等)をする必要があることから正しい用語が正確に載っている基準集を使っていくべき。さらに法令基準集を使っていくことで暗記量を減らすこともできる。

5) 租税法

 論文科目であり、結構重たい科目であるため5月短答式試験に受かってから勉強し始めるのはきついものがある。そのため、5月短答前に授業の受講だけでも終わらせたい。法人税、所得税、消費税から構成されている。

 法人税の配点が一番高く、努力に比例して伸びやすいため法人税に一番時間を割こう。所得税は常に計算の全体像を意識しながら勉強することで理解が進む。消費税は1つでも集計を間違えると総崩れになって失点ししまうため、点数がとりにくい。部分点がとりやすい部分を除いて捨てるという選択肢も十分に有効である。

 理論は後回しにしてなかなか手が回らなくなり、本試験まで十分な勉強量を確保できない人が多い。やる範囲は狭いのでしっかりと勉強量は確保する。

6) 経営学

 論文科目であり、デザート科目とも呼ばれているがそんなことはない。甘い気持ちで取り組まない方がよい。財務管理(計算)と経営管理(理論)に分かれており、財務管理の点数は比較的安定しやすい。試験委員の特色がでやすいため、試験委員の研究を十分に行う必要があるが、そんな時間はないので予備校に任せよう。その点でいえばCPAの経営学はおすすめである。

Ⅴ.開示答案

 自分の開示答案を見ると字が汚すぎて公開しても誰も読めないのではないかと思う。しかし、そんな答案にも試験委員の先生はしっかりと読み取って採点をしてくださるので安心してほしい。また問題の難易度によって傾斜もついていると考えられる。このことからも簡単な問題を得点する力が重要だと感じる。

Ⅵ.最後に

 最後まで読んでいいただきありがとうございます。勉強中は苦しい思い出もありましたが受かった今では、それもいい思い出だったなと思えます。うかってしまえばどんな苦労も良いものだと思えるものです。この文章を読んでくれている受験生の皆さんの受験生活もいい思い出になることを祈ってます。がんばってください!

開示答案

会計学午前 管理会計

開示答案 会計学午前 管理会計

会計学午後 財務会計

開示答案 会計学午後 財務会計

監査論

開示答案 監査論

企業法

開示答案 企業法

租税法

開示答案 租税法

経営学

開示答案 経営学

監査論科目合格+一括合格、えびふらいさんの合格体験記

公認会計士試験の難易度を甘く見たまま専門学校に申し込んでしまった、えびふらいさん。1年目はサボってしまったものの、立て直しての合格。「本当に次で受かりたいなら最初から本気で取り組むこと」という、えびふらいさんのモチベ維持、勉強法の修正法エッセンスがたくさん入っています。

監査論科目合格者の勉強法は監査論苦手の受験生の役に立つでしょう。
目次

自己紹介

こんにちは、ニックネーム「えびふらい」と言います!
まず初めに、簡単に自己紹介をさせていただきます。
  • 出身大学/学部:東北大学/経済学部
  • 年齢:23歳(既卒1年目)
  • 学習環境:在学中に学習開始、一人暮らし、バイトなし、体育部所属(2019.2~2022.3)→既卒学習専念、一人暮らし、バイトなし(2022.3~8)
  • 受験状況
   短答:2019.12短答✕ 2020.8短答✕ 2021.5短答◯
   論文:              2021.8論文✕ 2022.8論文◯
   ※短答に2回落ち、論文にも1回落ちています。
・予備校:TAC(通学+web)

合格時の成績2022
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監査論科目合格時の成績
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予備校移籍組・公認会計士準会員君の合格体験記

予備校移籍組ならではの勉強法。不合格時の勉強法も、とても参考になります。

論文2回、卒一合格。平凡な受験生ということですが、各科目平凡+企業法優良で443位ですから立派なものです。仮に企業法も平凡であっても十分に合格できたということです。すべての科目を平凡でこなせば、総合では余裕合格するということでしょう。

どの専門学校がよい、という話として受け取るのは浅はかです。自分にフィットするよう、常に考え続け取捨選択したことが合格に導いたといえるでしょう。

TAC模試(第1回・第2回ともに)総合D判定 
CPA模試(第1回・第2回ともに)総合C判定

1 はじめに

 初めまして、公認会計士準会員君です。
 私は短答式試験を大学4年の5月に合格し論文式試験を翌年の8月に合格しました。

 私が公認会計士を目指した動機は興味本位で簿記三級の試験を受け、簿記が面白いと感じ公認会計士の資格を目指して勉強を続けたいと思ったからです。

 短答式試験は3回目の受験(1回目は大学2年時の12月短答、2回目はコロナの影響で変則的に行われた8月短答)で合格し、論文式試験は2回目の受験(1回目は5→8で不合格)で合格しています。そのため短期合格でもなければ大学在学中の合格でもないので自分自身、成績優秀な受験生であったとは思っておらず平凡な受験生であったと思っています。所属予備校はTAC→CPAであったため、両予備校についても言及していければと思います。

 この合格体験記では短答・論文ともに不合格・合格の経験について書いていきたいと思います。私の勉強法がすべて正しいとは思っていませんが、少しでも皆さんの参考になればと思います。また合格体験記をすべて読んでもらう必要はないと考えており、各章に分けて書かせていただいているため、皆さんそれぞれ該当する部分のみ読んでいただけると幸いです。

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2 短答式試験

 私が会計士の勉強を始めたのは大学2年の4月です。大学1年の時は簿記2級まで取得しており勉強もあまりしておらず大学生生活を楽しんでいるような時期だったと思います。

 大学2年の12月短答をお試しで受けようと考え勉強を始め実際の成績は得点率40%くらいでボロボロだったことを覚えています。本命の大学3年の5月短答に向けて勉強をしていたところ5月上旬に8月に延期になることが知らされました。この時点で私は正直5月短答に向けて万全な状態であったとは言えずむしろ延期になってラッキーと感じていました。そして8月短答を迎えたのですがボーダーギリギリでもなく普通に落ちたことを思えています。そこで当時不合格時に私が行っていた勉強法をここから紹介したいと思います。

 当時予備校はTACに通っておりTACの教材のみで勉強していました。私は得意科目があるわけではなく財務会計が苦手であったと記憶しています。各科目について行っていた勉強方法は以下になります。

・財務会計論(計算)

 財務の計算に関してはテキストの例題をやってからアクセスを回転していました。今振り返ってみるとテキストの例題やトレーニングなどのインプット教材で基礎を固めてからアクセスやと模試などでアウトプット教材をすべきであったと思い、勉強方法として間違っていたと思っています。

 短答式試験の本試験ではテキストでやる範囲から出るとはいえど、まったく同じ問題は基本出ないと思っています。
 そのため同じ問題を回転して解けるようになったところで違う角度から問われた際に思考停止して解けなくなるという経験を本試験の時に経験したことを鮮明に覚えています。

 よってアウトプット教材を機械的に回転したところで本試験レベルの問題に対応できないことを痛感しました。

・財務会計論(理論)

 財務の理論も計算同様問題集などのアウトプット教材を中心に学習しておりテキストの読み込みが足りなかったことが勉強方法として間違っていたと感じています。

 テキストの読み込みをしっかりしていないと聞かれたことのない肢の正誤判断に困り、当時は理解よりも暗記することに走っていたように感じます。もちろん暗記すべき内容は暗記しなければならないのですが会計基準の本質をとらえるためにも理解することは大事であると思っています

・管理会計論(計算・理論)

 当時管理会計論は激ムズの科目であると考えられており足きりもないような回があったことから足切りしなければいいと考えていました。
 そのため本試験では守りの科目として理論である程度稼いで計算は解けそうなところは解きに行き、3問程度は捨てても仕方ないと考えていました。
 当時の管理会計論のレベルは異常に難しかったためそのような考えでやっていましたが、近年の管理会計論のレベルはそのような点数を稼げない科目とは考えられていないためあまり当時の勉強方法は参考にならいと考え割愛したいと思います。

・監査論

 監査論の勉強方法で失敗したと感じる点は「木を見て森を見ず」状態であったことであると思います。監査論は監査に関する一連の手続きや検討事項を学習する科目であるにも関わらず、論点の関係性を意識せず論点をぶつ切りにして考えていたことが間違った勉強法であったと感じています。

 この科目も財務会計論同様に問題集や答練で触れた肢の暗記ばかりして本質的な理解を怠っていたと思います。具体的には間違えた肢に関してその問題をそのまま覚えるといった勉強方法をしており、その論点についてテキストの該当するページに戻って確認するといった作業を怠っていました

・企業法

 企業法は私が1番得意とする科目でした。その理由は単純に面白いと感じていたからではありますがその割に点数がとれている訳ではありませんでした。
 企業法は予備校講師が過去の肢からの出題が多いと言っていたため、過去問を集めたTACの問題集を回転していました。この点は間違っていなかったと思います。ここが監査論と企業法の勉強で最も異なる点であると感じており、監査論はテキストの理解が大事な科目で企業法は過去問の肢を回転させることが大事な科目であると思っているからです。

 間違った勉強法をしていたと感じる点としては情報の集約化がうまくできていなかったことのように感じています。問題集や答練で間違えた肢をテキストなどに情報を集約化すべきところ間違えっぱなしのまま放置していて「できる気になっていた」点が間違っていたと感じています。

・まとめ

 私が短答式試験に不合格であった際に行っていた勉強法について書かせていただきました。

 アウトプット中心で知識固めのインプットを怠っていた点や理解よりも暗記を重視していた点、テキストに情報を集約化しなかった点等が間違った勉強法であったと感じています。

短答不合格の後

 私は大学3年の8月短答が不合格であったタイミングでTACからCPAに移籍しました。8月短答が不合格だった時点でその年の12月短答な実施されないことが決まっていたため所謂「強制ゴッパチ」状態であり論文を見据えるとCPAのほうがいいと自分は考えていたことから移籍を決めました。

 その後大学4年の5月短答は財務会計論132点(計算76/120・理論56/80)・管理会計論75点・監査論75点・企業法80点の合計72.4%の362点(合格ボーダーは62%の310点)で合格しました。短答合格時に行っていた1日の勉強スケジュールについては基本毎日すべての科目を触れていました。以下当時CPAで行った合格した時の勉強方法について書きたいと思います。

・財務会計論(計算)

 財務の計算は移籍したこともありレギュラーのテキストは使用せず渡辺先生の短答対策講義を受講し短答対策レジュメを回転していました。
 財務に関しては得意科目にはできないと感じていたためコントレはやりませんでした。この点財務を得意にするような受講生はコントレをやったほうがいいのではないかと感じていますが、私のようなあまり財務が得意ではないような受講生は消化不良になることが予想されるためあまりお勧めはしません。

・財務会計論(理論)

 財務の理論も計算同様レギュラーテキストではなく渡辺先生の短答対策講義を受講し短答対策レジュメを回転していました。短答対策レジュメではテキストと問題集が一体になっており問題で間違えた肢をすぐにテキストで確認できるという点がよかったと思っています。

 自分が何回も間違えてしまうような内容などはルーズリーフに書き出してそれ専用のまとめノート的なものを作り答練などの前に見返していました

・管理会計論(計算)

 管理の計算も財務同様レギュラーではなく池邊先生の短答対策講義を受講し短答対策レジュメを回転していました。短答対策レジュメは原価計算偏と管理会計編で分かれていたため毎日必ずどちらかはやるように決めて勉強をしていました。

 分野別に過去問がまとめられているため過去の本試験でどのように角度を変えて聞かれているのかを把握しながら学習を進めていけた点がよかったと感じています。

・管理会計(理論)

 管理の理論の同様に短答対策レジュメを回転していました。回転する際に問題の正誤判断だけを見るのでなく解説を読むことを特に重視していました

 過去の本試験の肢でどこのポイントでひっかけさせようとしているのかを理解することでひっかけポイントを意識しながら答練などを解くことができていたように感じます。

・監査論

 監査論もレギュラーではなく松本先生の短答対策レジュメを使用していました。ここで監査論の理解が一気に深まり、個々の暗記よりも全体像を理解しその中でどの部論点の話なのかを把握し理解できるようになったと感じています。

 そのため松本先生の短答対策レジュメは細かい内容まで網羅的に記載されているため理解を深めるためには十分すぎるような教材であったと思います。

・企業法

 企業法は他科目と異なりレギュラー講義を受講しさらに高野先生の短答対策講義を受講しました。その理由としては短答対策レジュメのみでは内容が簡素化されすぎているように感じレギュラー講義でしっかりインプットしてから短答対策講義を受講したほうがいいと感じたためです。

 また企業法は理解よりも法制度の暗記といった要素が強い科目であると感じていたため暗記しにくいような論点に関しては自分でまとめて表などで覚えるようにしていました

・まとめ
 私が短答式試験を合格した年に行っていた勉強法について書かせていただきましたが、あくまでも他校から移籍した場合に行った勉強法であるため最初からCPA入校した方はレギュラーテキストで勉強を行うのがベースなのではないかと思います。そのためレギュラー講義を受けないでということはないかと思いますが、レギュラー講義を受ける方でも私が勉強をする際に意識していたことは参考にしてもらえると幸いです。

 以下、CPAで受けた短答直前答練・短答模試の結果になります。成績はいたって平凡でありましたがスケジュール通りに受講を進めていけたことが本試験でも自信になっていたため、勉強の進捗度が間に合っていない方でもスケジュール通りに受講を進めていただくことをお勧めします。

3 論文式試験

 大学4年の5月短答式試験の前から8月の論文式試験の勉強は同時並行で行っていました。しかし短答式試験をそもそも受からければ論文式試験を受けることができないこともあり論文式見科目の中でも短答科目(会計学・監査論・企業法)を中心に勉強していました。その結果その年の論文式試験は総合偏差値50.62(合格ボーダー51.5)で不合格でした。

 科目ごとの内訳をみてみると租税法が最も低く偏差値42.25でした。当時は「租税法を短答式試験の前からやっておけば偏差値49くらいは取れて受かっていただろう」と思っていましたが、今から考えれば、短答前に租税法に力をいれれば、その分、短答科目に割く時間は少なくなるわけであり難しいところです。

 今では、租税法は、短答後からでも偏差値50程度まで引き上げるのは可能であったと思っています。戦略が間違っていたのではなく完全に実力不足(勉強不足)であったと反省しています
 ゴッパチで論文式試験を目指す受験生の方でも租税法・経営学の勉強は短答後からでも間に合うと思っています。これはあくまでも自分の考えなので予備校の講師に相談するなどして決めてもらえればと思います。

 合格発表が11月の終わりにあったので12月から再びCPAに継続で申し込み8月の論文式試験に向けて勉強を再開しました。ここからは2回目の論文式試験に合格した時に行った勉強について書かせていただきます。

・租税法

 租税法計算は鈴木先生のレギュラー講義を受講しました。講義を一通り受け、問題集を回転したインプットしてから答練や模試でアウトプットをしていました。過年度なのでコントレをするという選択肢もありましたが租税を得意にできる気がしていなかったので使用しませんでしたが、租税で偏差値を稼ぎたいという方は使用してもいいのではないかと思います。実際租税のコントレを使用している方は答練の成績や本試験の成績もかなり高かった印象ではあります。

 また私の場合消費税の仕入を集計するのがかなりきついと感じていたため答練の時から仕入側は捨てており売上側とその他の部分点狙えればいいかなという感覚で本試験も解いていました。私は消費税を完全に部分点狙いでいき、たまたま本試験も5/10の意得点を採れたからいいもののあまりお勧めはできないので特に過年度の方は仕入側を捨てるといった戦略は取らないことをお勧めしたいと思います。

 租税法理論は講義を一応受けたものの正直あまり意味はなかったと思います。理論は答練や模試で出題された論点を復習するしかなく、本試験では知っている論点の場合にはまわるに書き負けないようにしっかり書き、知らない論点の場合には周りも知らない論点のはずなので最低限のことを書ければいいという感覚でした。よって答練や模試を受けていないとそもそもそのような感覚を把握できないと思うので答練・模試を受けることは大切だと思います。

・監査論

 監査論は松本先生の論文対策講義を受講しました。短答の時から松本先生のレジュメは使用していましたが論文対策講義を再度受講しなおしました。講義以外の勉強方法として重要だと思うのは「暗記する部分」と「暗記せずに法令基準集から探せる部分」を明確にして効率よく勉強を進めていくことであると思います。

 松本先生の論文対策レジュメでサッカーボール印(改正されている場合は暗記印のようなもの)は条文を探しても載っていないので自分でルーズリーフに書き出して「暗記する部分」として答練や模試などの前に見返すようにしていました。

 一方その他の法令基準集に乗っている部分は法令基準集の構造を理解した上で「暗記せずに法令基準集から探せる部分」として把握しておくようにしていました。

 また答練に関して、解答解説を見ると自分では書けないような文章で書かれていることが多いと思いますが、そのようなきれいな文章を書くことはほぼ不可能であると考えていました。そのため答練の解説講義をきいて答案に書くべきポイントを把握し自分が実際に書いた答案と比較し修正していくことが大切であると思います。

・会計学午前(管理会計)

 管理会計に関しては植田先生のレジュメを使用していました。管理会計は自分の中で完全に守りの科目として考えていたため、偏差値50くらいでも仕方ないかなと考えていました。そのため論文対策問題集などは一切やらずにいたため本試験は勿論答練でもあまりいい成績は取っていなかったと思います。

 ただ一点だけ勉強方法として言えることは簡単な問題を丁寧に解き、確実に正答することがとても大事になってくる科目であるということです。大きくディスアドバンテージをとらないために基本的な問題を丁寧に解くことは日頃の答練から気を付けていました。

・会計学午後(財務会計)

 まず第3問対策に関して、高野先生の論文対策レジュメを使用していました。第3問対策としては定期的に回転教材を回しメンテナンスすることが大事であると思います。自分はリースの貸手の会計処理などの忘れやすい論点があったため定期的に基本的な問題を回転させていました。理論の出題も少しありますが、この第3問は計算勝負であると思っているので細かい論点まで手を広げすぎず基本論点の回転をしてもらえればと思います。

 次に第4問対策に関して、渡辺先生の論文対策レジュメを使用していました。C論点まで網羅的に記載されていますが私はA,B論点のみを覚えるようにしていました。暗記の精度勝負といわれることが多い第4問では文章を暗記することよりも記載すべき単語や言い回しを覚えるようにしていました。

 最後に第5問対策に関して、コントレ総合問題編を使用していました。私の場合コントレ総合問題編が発売されてから論文本試験まで2か月ほどしかなかったため2,3週ほどしかできませんでしたがそれでも十分であると感じていました。回転教材というよりかは所見の総合問題に対してのアプローチの仕方を学ぶような教材であると思っていたためです。

 また第5問で問われる理論についてか会計処理の背景にある考え方が多く聞かれるため日頃の学習において会計処理の意味をしっかり理解しながら解いていけば理論対策にもなると思うので特に対策はしていませんでした。

 第3問から第5問に関して書かせていただきましたが基本的な問題演習は答練ベースで十分であり、答練をしっかり受けて復習すれば本試験までに網羅的に論点に触れることができると思います。

・企業法

 企業法は平木先生の論文対策講義と青木先生の論文対策講義の両方受講し、青木先生のレジュメを中心に学習していました。
 平木先生の講義で典型論点を抑え、青木先生の講義では答案の書き方や法令基準集の使い方等を学習していました。青木先生の講義で論文式試験の企業法では典型論点は1/4程度で3/4は現場対応の問題が出題されるとおっしゃっていたので典型論点の問題は平木先生の講義で学習し、現場対応の問題は青木先生の講義で学習することで網羅的に学習することができていたのではないかと思います。

 各条文の要件や条文の趣旨の暗記をすることも大事ですが私が最も大事にしていたのは条文の引き方です。講義や答練等で条文が出てくる都度条文を引く癖をつけておけば本試験までには法令基準集を使いこなせるようになると思うので意識して学習することをお勧めします。

・経営学

 経営学は植田先生の論文対策レジュメを使用しつつレギュラーテキストの問題集を回転させ、さらに矢野先生の論点マップを使用していました。経営学の理論は広く浅く学習すること大事だと思うので矢野先生の論点マップを使用し、足りないところは自分で補いつつ自分なりの論点マップを作成していました。

 経営学の計算は基礎力が大事であると思っていたので問題集を回転させることで基礎力を身に着けていました。また永田先生の試験委員対策の講義は直前に配信されるため併せて受講していました。

・まとめ

 私が論文式試験合格時に行っていた勉強法について書かせていただきましたが、不合格時と明らかに違う点は「敵を知ること」であると思います

 実際の本試験でどのような出題がされるのか、そのためにはどのような学習をするべきなのかといったことを逆算的に考えて学習することができていたのが2回目の受験時であったと思います。そのため、早い段階で「敵を知ること」でその後の勉強の指針は変わってくると思うので参考にしていただけたらと思います。

4 論文式試験本試験の答案開示

・監査論

開示答案:監査論

 今回の本試験の第1問は基本論点の精度勝負、第2問は難しい問題であったためいかに部分点で稼げるかといった問題であったと感じております。本試験を受けた直後は第1問の精度を他の受験生よりも高く書けたとは思っておらず、逆に第2問では他の受験生にかけ負けないほどには書くことができたというのが手ごたえでした。

 しかし開示答案を見てみると手ごたえとは全く逆の成績でありました。また第1問が素点27/50で偏差値62.4であったことからかなり厳しい採点の仕方をされていたのではないかと驚きました。やはり監査論に関して手ごたえはあてにならない科目であるというのが率直な感想です。

・租税法

開示答案:租税法

 第1問は本試験後の各予備校が公表する解答速報等で〇×があっていることがわかっていたため合格発表までの間のメンタル的には楽だったので〇×を外さなくてよかったと思いました。第2問は日頃の答練でも法人税をポロポロ落とし、消費税は仕入側をやらないというスタンスだったのでいい意味でも悪い意味でも答練通りの成績であったと思います。

 また自己採点と実際の素点が1点ずれていましたが、おそらく消費税の回答箇所で字が汚かったことで不正解とされたものなのではないかと思います。

・会計学午前

開示答案:会計学
 第1問は本試験中に最も焦った科目でした。そのため時間を使いすぎると沼ってしまう問題であると判断し最低限の回答をして逃げ切ろうと考え自分では耐えることができたのではないかと感じています。

 第2問は推定問題も含まれており難しい問題と感じました。自分自身、短答の時から推定問題は不得意というわけではなかったので時間をかけて取れるところは取れてよかったと感じました。

・会計学午後

 第3問は計算勝負だと思っていたと先ほども書かせていただきましたが今回に関しては完全に理論勝負であったと感じました。そのため疎かにしていた理論で他の受験生よりも書き負けてしまったというのが率直な感想です。

 第4問は知識吐き出し型の問題をある程度書き現場対応の問題もある程度書くことができたという手ごたえがそのまま偏差値に反映されていたのではないかと思います。

 第5問は計算部分でかなり失点してしまい理論部分の手ごたえなあまりなかったので不安ではありましたが、理論部分での加点のおかげで第5問全体としての偏差値はよかったと感じました。

・企業法

開示答案:企業法

 企業法全体としては各予備校の解答速報の内容と大体同じような内容を書くことができたという手ごたえであったため実際の偏差値と大きな差異はありませんでした。第2問ではCPA模試や青木先生のヤマ当てが的中していたと思うのでCPAを信じてよかったと感じました。

 特に第2問で解答行数が余ってしまい本試験中不安になりましたが実際の偏差値は70.6あったため無理して解答行数を埋める必要はないのではないかと思います。

・経営学

開示答案:経営学

 第1問は答練や模試で出題されてきた基本的なキーワードはある程度書くことができた一方、初見の問題や現場対応の問題をことごとく落としてしまったという印象です。これは単純に自分に考える力が足りなかったのではないかと思います。

 第2問は昨年に比べてやや解きやすい問題が増えていると本試験で感じ、周りの受験生もある程度正解してくるであろうと思っていました。しかし本試験中は自信のない解答が多くあり、差をつけることができる程には点数が伸びなかったと感じました。

5 おわりに

 私が会計士受験勉強をする中で意識していたことは常に考え続け正しく取捨選択をすることです。

 他の優秀な受験生の勉強法に関しては自分に合いそうな部分のみを吸収するといったことや、本試験に関しては捨て問を正しく見極め時間を使わず次の問題に行くといったことが例として挙げることができると思います。

 そのため冒頭でも書かせていただきましたが私の勉強法の中でも参考にしてもらえる部分のみを吸収していただき参考にならないと感じた部分は吸収しないでもらいたいと思います。

 TACからCPAに移籍することやコントレ(総合問題編以外)は使わないということ、さらには各科目においてどの講義を受講し組み合わせていくかなどといった事すべてが取捨選択であると思います。そのため予備校講師に相談したり友達に相談したりして正しく取捨選択をしていただければと思います。

 長々と書かせていただきましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。皆さんの合格を願っております。

公認会計士準会員君への質問は下記へ。

堀深男さんの合格体験記 租税法1位

租税法1位。総合11位の見事な成績。
4年半の勉強生活、いったんモチベーションが折れて、三振。そこで挫折せず、一念発起での合格です。
辛かったことも多かったと思いますが、最後の1年のがんばりがすごかったのだと思います。
租税法1位の方がどう勉強していたのか、監査論、会計学の成績も素晴らしいものです。

やるか、やらないか、この違いがよくわかる体験記だと思います。
堀深男さんのツイッター

はじめに

 堀 深男と申します。かなり遠回りしてきた会計士受験でしたが、少しでも会計士受験生の役に立てたらと思います。

 ここ数年はCPAの勢いがすさまじく、他の予備校からCPAへと移籍する人も増えてきています。全ての会計士受験生の役に立てるように書きつつ、大原に在籍して頑張っている受験生の為にも、大原出身として大原の教材を使用した勉強法も交えて具体的に学習方法を説明しようと思っています。

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完全感覚監査論さん、卒一短期合格

青山学院卒一合格。勉強期間1年10ヶ月。
合格者順位 1228位/1456人、ボーダーちょい上での合格。ご自分の性格、環境を考えた上での効率的な勉強であったと思います。

「〇〇するために、△△する。修正すべき時は修正する。」という愚直な勉強方針を貫き、勉強するとはどういうことか、できないことをできるようにすることだ、というシンプルですが、効果的な考え方は、とても参考になると思います。

開示答案は最後にリンクしています。難問と言われた監査論第2問も、きちんと食らいついて偏差値58.9ですから、たいしたものです。一方で、基本問題と言われた監査論第1問は、比較的書けていても偏差値は、偏差値は51.5、つまり、他の人もそれなりに書けていた(採点は厳しかった)、ということだと思います。

すべてにおいて、"大きくはずさない" この方針が功を奏したと言えるでしょう。

みる限り、唯一の失敗は、経営学の計算のように思いますが、それでも"大きくはずさない"ので、総合では合格。素晴らしい結果であると思います。

合格体験記(完全感覚監査論)

 みなさんはじめまして、完全感覚監査論です。令和4年公認会計士試験論文式試験に合格することができましたので、サンプル1として誰か1人でも参考になる人がいればという思いで合格体験記を書いていきます。

私は決して上位層の受験生というわけではなく、短答式も論文式もボーダーラインから比較的近い所で合格しました(短答式はボーダーの+2.2%、論文式はボーダーの+1.03)。だからこそ伝えられる部分や再現性のある話もできるかと思います。拙い文章だとは思いますが、何か少しでも参考になれば嬉しいです。

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2022/10/20(木)(外部リンク)勉強期間1年、短期合格りんさんの開示答案(2021年合格)

直前模試総合D判定だった、りんさん。
本試験では、合格1360人中、663位(偏差値55.28)で、見事合格。

本試験での手ごたえと偏差値は全く異なったという、りんさん。ここまで書ければ、余裕合格というレベルをよくみてみましょう。

りんさんの開示答案
模試の偏差値は良い意味であまりアテにならないなと思いました。あくまでその時点の立ち位置を示すものであり、「ライブ受験者層のレベルの高さ」「問題との相性」「本番までの積み重ね」といった要因で、本番での結果は大きく変動すると思います。
りんさんのツイッター

2022/09/17(土)(外部リンク)じんさんの合格体験記(2021年合格)

短答合格時点で、3,000時間の勉強時間だったというじんさんの合格体験記。
2020/12短答不合格、2021/5短答合格、2021/8論文合格。
「最初の1年が独学(大学4年)、2年目がCPAです。短答合格までは1年9ヶ月かかったので、その時はもうCPAに身も心も売ってました」だそうです。

じんさんの公認会計士試験合格体験記

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2022/08/29(月)(外部リンク)すやきさんの合格体験記2020年合格

30本超の記事があります。一部有料のものもありますが、苦手だった管理会計を得意にした勉強法は一見の価値があると思います。

※多少、不謹慎な言動もあるようですので、ご留意を。

すやきの公認会計士試験受験勉強

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2022/08/23(火)(外部リンク)大塚としひでさんの8年掛けた合格体験記(2004合格)

大学時代から勉強を始めたものの、途中さぼってしまい、8年掛けての合格。
よくぞ長期間頑張ったものだと思います。

勉強法に関する記述は少なく、長期間の勉強生活をどういう精神状態で乗り切ったかを正直に綴られています。

会計士になるまでのお話し
大塚としひで@会計士・税理士さんのツイッター

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うさはなさん、超最短合格

早朝答練なし&通信で一発合格。うさはなの超最短合理的勉強法

☆はじめに☆

 はじめまして!「うさはな」と申します。

 2006年4月(当時大学4年生)からTACのDVD通信1年本科を受講し、2007年度の公認会計士試験に無事一回で合格することができました。

 私は決して優秀な受験生ではなかったので拙い体験記になってしまうと思いますが、時間的制約のある方、又は通信の勉強方法で行き詰っている方などに参考にしていただければ幸いです。

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